第94回・結局「ドラゴンボール」のベジータは悟空を越えたのか?【中編】
【▼前回】
~前回のベジータまとめ~
サイヤ人編
プライド:☆☆☆☆☆
↓
ナメック星編
プライド:☆☆
【悟空どころかピッコロより弱いベジータ】
↓
人造人間編突入前
プライド:☆
↓
人造人間編
プライド:☆☆☆☆☆☆☆
↓
プライド:☆
【女にボコられた上またピッコロより劣るベジータ】
「悟空を越えおったんじゃないか!?」との事なので実際どうでしょう?というのを考える回の続きです。
☆ベジータ、更なるパワーアップ
セルは17号を吸収し、第二形態へと変身し超パワーアップを果たす。
一瞬とはいえ作中最強であったピッコロは第一形態のセルにマッハでボコられる。
いつだったか最強技だった天津飯の気功砲も第二形態のセルに当てても時間稼ぎにもならない程度のダメージ。そんな天津飯を助けに現れた悟空もセルを見て
「いまのオラじゃどうひっくりかえってもおめえには勝てねえ…」と言う。そう、フリーザにすらそんなアッサリ負けを認めなかった悟空がだ。
状況は最悪。それだけだ。
だが、そんな時…
修行を終えたベジータとトランクスが現れる。
その部屋で1年過ごした所で外に出れば1日しか経っていない不思議な空間「精神と時の部屋」から二人が帰ってきた。
「うまくいったんだな ベジータ」と、彼の表情を見て「超サイヤ人を超える」ことができた事を確信する答え。
その悟空の問いにベジータは…
ドヤァ
そして、ベジータ・トランクスの後にこの部屋に入るのは悟空と息子の悟飯の予定なのだが…
「きさまがこれから中に入って特訓してもムダになる…」
「このオレがすべてをかたづけてしまうからだセルも人造人間どもも…」
と、超絶強気発言のベジータ。だがベジータは第二形態のセルの強さを知らない。
「セルをチラっとだけみてきたが…とんでもねえバケモノだったぞ」
あまりにも曖昧な表現ではあるが…とんでもねえバケモノだったんだろう。
そんな悟空にベジータは…
ドヤァ
と、ドヤ顔で対応。
このドヤ顔っぷりと発言を見ていただければお分かりいただけただろう…。
この余裕、これぞベジータよ!!
ここから「爆裂・サイヤ人の王子ベジータの快進撃と暴言」をご覧ください。
・登場
「まさかこのわたしを倒しにきたなんてじょうだんを言いにきたんじゃないだろうな」の問いに対して…
Good!
「跡形もないほどバラバラにしてやるんだ」
最高の答えである。
結果同じでも一歩上の答えを用意するのが王子ってモンだ。
Good!
「オレの細胞がてめえみたいなみにくいバケモノに使われているなんてショックだぜ…もうすこしなんとかならなかったもんかね…」と、結果バラバラにするらしいのに見た目を気にするのも王子、そう、基礎的な教養の高さが伺える。
Good!
とにかく第二形態セルのブ男っぷりが気に入らないらしい。
「そのいやらしいうすら笑いを消してやるぜ」とルンルンだ。
・激闘
ベジータの言っていた「超サイヤ人を超える」というのはコレの事だった。
髪の毛が更にツンツンになり、筋肉も盛り上がりまくり。
オマケに血管も浮き出まくり。
そんな業界の用語で言うなら「デカイ!」「キレてるよ!」「恐竜に玉乗り仕込みたいのかい!」な姿になったベジータにセルは…
だった。そして…
ドヤッ
バキッ
Good!
「もっとマジメにやれよ」
いいぞ!こんなベジータが見たかった!!
そう言われたセルも本気を出すことに…
はあああ…!!!!
本気になったセル、そのパワーを見たベジータは…
Good!
「ほう かなりの戦闘力の飛躍だ…」
「だが それがどうした?」
最高。最高である。
だが、「爆裂・サイヤ人の王子ベジータの快進撃」はまだ終わらない。
本気を出すものの全然実力が通用しないセルは怯え始める。
「バカな…きさまはベジータだろ!?ち…ちがうのか…!?」
誰がどう見てもベジータである。
むしろこの暴言・自信・実力ともにみんなが帰ってくるのを心から待っていた(?)ベジータそのものである。怯えてそれすらも分からなくなってしまったセル。
だがベジータは言う。
「ちがうな…」
え?ちがうの?(; ・`д・´)
「バカな…きさまはベジータだろ!?ち…ちがうのか…!?」ともう一度彼に問いたい所だが、自称・ベジータじゃない人は教えてくれた。
「オレは…」
Excellent!!
「超ベジータだ!!」
「・・・」
セル、読者全員の疑問を超ベジータにぶつける。
ベジータ王子はその答えをもちろん教えてくれる。
Good!
「てめえでかってに想像しろ…」
そうします(`・ω・´)
・終幕
結果、セルは完全体へと変身する。
セルは「ウォーミングアップを手伝ってくれるかな?」と強気。
もちろんベジータも「ウォーミングアップでおしまいにしてやるぜ」と強気。
だが…
バキッ
にっ
「・・・・」
と、フリーザ編で見た事のある流れだった。
そして…
バカにされる。
見下される。
「笑えよベジータ」と余裕を見せまくるセル。
だが、ベジータは努力につぐ努力を重ねた男なのだ。
ナメック星の時みたく
こんな顔するや
こんな顔はもうしない。
そう、彼は
超ベジータだから。
超ベジータにはまだ奥の手があった。
それは…
新 必 殺 技
それを確実に当てるため、ベジータはある行動に出る。
Good!
「セルーーーッ!!!!」「いくらきさまが完全体になったといってもこいつをまともに受け止める勇気があるかーーーっ!!!」「ははーーーっムリだろうな!!きさまはただの臆病者だーーーーっ!!!」
ディスる。
王子、セルをディスる。
この新必殺技を当てるために中々小学生っぽい行動に出る王子。
だが、このセルへのディスりが作中彼の激闘で最後の輝きとなる事をまだ誰も知らない…。
ここで予想外な事が起こる。
セルがベジータの挑発に乗った。
彼の攻撃を正面から受けてやろうとした。
そして新必殺技を放つベジータ。
その名も…
この状況に相応しいすぎる技名だった。
ウオッ
命中。
セルの体は半分吹き飛んでしまった。
ここで勝利を確信したベジータは「笑えよ」と言われた事を思い出したかのように…
Good!
Excellent!!
Grea…
復活。
ベジータの細胞も引いていればピッコロの細胞も受け継いでいるセル、復活。
当然、この後の結果は…
努力の人 ベジータ 散る。
☆完全敗北、変わるベジータ。
「では…武道大会を開いてやる…」というセルの気まぐれでベジータは死ななかった。
精神と時の部屋を使い修行をすると格段とパワーアップする話を聞いたセルは孫悟空と戦ってみたくなったのだ。
武道大会「セルゲーム」の開催は10日後。
悟空と悟飯が修行を終え、帰ってくる。
残り10日あるぞという話をするも、悟空は「精神と時の部屋」を使う修行はしないと言う。するとベジータ…
「やれやれ…さすがのカカロットさんも部屋の過酷さにとうとう音をあげたか…」とセルの気まぐれで生き残ってるくせに超上から発言。
だが…
「かもな…だがこれいじょうカラダをムリに鍛えてもただつらいだけだ そんなのは修行じゃねえ…」「でもおめえたちがまたあの部屋に入るのに文句をいってるわけじゃねえ まだ鍛える余地は残ってるみてえだし」と、悟空も何だか上から発言。
その悟空の上から発言、ベジータが聞き逃すハズがなかった。
「気にいらんな…いまのいいかただときさまの方がオレより実力が上だといってるようにきこえる…」と、負けたばかりで強さに関し敏感なベジータ。ただ別に「ベジータより自分の方が実力が上」などとは一言も言ってないのだが…?
今言った。
しかも「ずいぶん上だとおもう」と真顔で。
いつも勝手に自分を悟空と比べ、とくに悟空が何を言う・した訳でもないのに勝手にプライドを傷つけられていたベジータであったが、今回初めて悟空に真正面からプライドを傷つけられる。
だが、ベジータも少し変わっていた。
「いつもオレより1歩先をいきやがって…!!」とイライラする。
←以前と違い、このなんともいえない表情と心情を現すウネウネがなくなり、自分が一体「何故」イライラしているのかが理解できていた。
「追いついたとおもったらまた突き放しやがる…」
イライラはしているものの、格上だったハズの自分を忘れライバルどころか「目標」として悟空を認めている。
泣いたり、絶望したりとそんなベジータではなくなった。
「悟空より強くなる」という明確な目標が彼を支えていた。
だが…
ピッコロに八つ当たり。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
開始されるセルゲーム。
孫悟空vsセル。
その闘いっぷりを見たベジータは言う。
「アタマにくるが認めてやる…オレはあれだけ特訓したがカカロットを超えられなかった…あ…あのヤロウは天才だ…」
悟空の戦闘を見てベジータはとうとう自分が彼より劣っている、そして彼は天才だと言葉にした。
だが…そんな自分が認めた悟空は
まいった!とか言い始める。
だが、悟空的にはこの場に自分より強いヤツが居るからそいつにこの勝負を任せたいと言うのだ。
その悟空が指名したのが…
「おめえの出番だぞ 悟飯!!」
「悟飯が自分より強い」と言い始めた悟空。
本人はもちろん、横に居るピッコロもビックリだ。
久々にウネウネ登場。
悟空を認めてしまったベジータとしては今の悟空の発言により自分は悟飯以下確定という残念な事実が確定してしまった。
これにはさすがのベジータもウネウネ。複雑に違いない。
だが、更にベジータに残酷な事実が現実となる。
圧倒的パワーでセルをボコる悟飯。
それを見た悟空とベジータは…
読み通り…とニッコリする悟空、引くほど強い事に震えるベジータ。
ガチガチいって震えるのはフリーザに殺されると悟った時ぶりなので、心底悟飯の強さに驚いているのだろう。
悟飯に勝てないという事を悟ったのはベジータだけではなくセルもだった。
そこでセルの取った行動は…
自爆。
その威力は地球をも破壊するという。
残り時間は1分、万事休すかと思ったが…
悟空は何かを思いつく。
それは…
セルを地球から遠ざける事。
悟空はセルを連れて瞬間移動をし、地球壊滅を阻止。
悟空はセルの自爆で命を落とした。
こうしてセルゲームは死者孫悟空1名で幕を下ろした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
…ハズだった。
セルは生きていた。
放たれたビームによりベジータの息子トランクスが殺される。
「・・・」
悟飯は自分のせいで自爆する事になったセルを改めてカタキが討てると闘う気満々。
次は先ほどのように負けないと自信満々な復活のセル。
今、ここで悟空抜きの最終決戦が始まろうとしている
ベジータは今、それどころではない。
このウネウネな背景が物語っている通り、今彼はなんとも言えない心情なのだ。
そう、何故そんな心情なのか…。
自分の息子 トランクスが殺されたからだ。
今まで最強であること・悟空より強くなる事だけを考えて来たベジータであったが、ここで新しい感情が生まれていたことが発覚する。
精神と時の部屋で一緒に修行した親子。
ベジータが得たものは「超サイヤ人を越えたパワー」だけでなく「親子の絆」もそこでトランクスから教えられていた。
それこそ現代のトランクス(赤ん坊)やブルマの事など何も考えずに行動し未来のトランクスから「あんな嫌なヤツ」とまで言われていたベジータであったが、精神と時の部屋に入って以降、明確な変化があった。
「くっそおーーーーー!!!!!」
一度完全に敗北したベジータは自分がセルに勝てる訳がないことくらい知っていた。
だが、彼はそれでもセルに立ち向かわなくてはならなかったのだ。
ベジータはこの時、初めて自分のためでない誰かのために闘おうとした。
だが、現実は甘くはなく
まったく通用しなかった。
結果、悟飯はセルに勝利した。
トランクスの仇も討てたベジータ。
ハアハア言いつつ満足気な表情にも見える。
だが、複雑そうな表情のベジータ。
自分も悟空もかなわなかったセルを倒したのは悟飯。
そして、どれだけ特訓をしても超えられなかった悟空。
そしてその目標であった悟空は戦う事もないままこの世を去る。
生きる目標を無くしたベジータが出した答え。
「オレはもう… 戦わん…」
もうプライドが傷つけられたとかそういう話ではなかった。
戦う理由も生きる目標もなくなったベジータ。
セルも消え去り、人造人間の件も終わった。
神龍により生き返ったトランクスは未来へ帰る。
みんなに見送られる。
これから未来を自分の力で変える事を決意するトランクス。
その未来を変える前に彼は
ベジータを変えた。
☆変化後のベジータ
セルゲームが終わり時は立ち悟飯も高校生になっていた。
ブルマの家に来た悟飯はベジータに遭遇。
「あ こんにちわ おじゃましてます」
「ああ」
この時点でベジータはただのオジサンとなっている事が分かる。
フリーザがいる訳でもなく、セルももう居ない平和な地球。
そうなれば戦う事もないのでベジータなどただのオジサンだ。
「カラダはなまっているぞ いくら平和だからといっても訓練はしておけ」と悟飯にオラオラな感じでいくのは相変わらずな様子だ。
「は はい…」と悟飯も畏縮。
ただ、平和な世の中ではベジータなどムキムキの訓練は怠らないオジサンなのだ。
だが、「もう戦わん」と言っていたベジータに転機が訪れる。
天下一武道会に出場すると言う。
訓練を怠らないのは強さに関するプライドを「保つ」ためだったのだ。
悟飯が天下一武道会に出場するなら自分も出場する、と柄にもなくただのイベントにウキウキだった。
悟飯が訓練を怠り、実力が衰えている事が分かっていても「あのときは大きな力の差があった…今はどうかな?」とやる気満々だ。
そこで悟飯を倒し、悟空亡き今地球で一番強いのは「自分」であるという証明が彼にとってプライドをより固く強く保つために必要と考えた。
だが、そこで話は変わってきた。
悟空が一日だけ生き返れる日、があり天下一武道会の日をその日にすると言いだした。
あの世で相当鍛えたという悟空、それを聞いてベジータは…
「楽しみにしているぞ」「覚悟しておけオレはずいぶんウデをあげた…」と自分が天才であると認めた悟空の参加を楽しみにしている。
・・・?
以前のベジータってこんな感じでしたよね?
そう、殺意がない。
単純に武道家として楽しみにしている。
というか、言い方がただキツイだけで本質が丸っきり変化したベジータ。
彼の存在は大きかった。
強さだけを求め、殺しも破壊も何も感じなかったベジータはもういない。
発言だけでその変化がよく分かる。
穏やかなベジータ:1
そんな業界の用語で言うなら「デカイ!」「キレてるよ!」「超サイヤ人のバーゲンセールだな!」みたいなユーモアある例えをする。
穏やかなベジータ:2
「遊園地につれてってやるぞ」などと彼が言うと連載時誰が想像できた事か。
しかも結局連れて行く約束をした、という…。
穏やかなベジータ:3
「着るか!!!」とベジータ、ツッコミを入れる。
そして天下一武道会にて
ベジータの息子 トランクスvs悟空の息子 悟天が闘う。
試合はトランクス優勢。すると…
「ふっふっふ…」とすげー嬉しそうなベジータ。
悟天が超サイヤ人になって回避すると…
「きたないぞカカロット!!」とすげー悔しそう。
久々に会ったベジータの変化っぷりについていけないのか「そんなことオラにいわれても…」と若干引いているようにも見えなくもない。
そして対決はトランクスの勝利。
バン
「はっはっはおい!」「ざんねんだったな どうやらオレの息子のほうが血統がよかったらしい」とめちゃくちゃ嬉しそう。
知らん間にまあまあ仲良しになってる。
一緒に飯とか食っちゃってる。
というか、悟空は今まで通りでベジータが一方的に変わってるだけな気もしなくもないが、未来から来たトランクスの与えた影響はとにかく大きかった。
そして、先ほどの悟天vsトランクスは天下一武道会「子供の部」であり、本命の「大人の部」でのトーナメント、初戦でいきなり悟空vsベジータが決まる。
ではなく
健全に喜ぶベジータ。
だが、この戦いは武道会で行われることがなく事件発生。
界王様より更に偉い人「界王神」が魔人ブウ復活を阻止するのを手伝えと言う。
もちろん悟空達はそれを助太刀する訳なのだが…
ベジータ立腹。
「きさまと一対一の決着をつけたいだけだ!そのためにこんなくだらない大会にまで来たんだぞ」と(最初悟飯が出るならって言ってたような…)と界王神に助太刀することでせっかく対決のタイミングを逃してしまうかもしれない事を気にするベジータ。
とりあえず助太刀しつつ後で対決してやるからベジータも来いと悟空から提案。
「気にいらねえヤツだぜまったく…!!」とだんだんとフリーザ編辺りのベジータってこんな感じじゃなかったっけ?みたいな雰囲気に。。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
魔人ブウ復活を目論むバビディは自分の手下が悟空達に簡単に倒されて焦っていた。
悟飯がバビディの部下ダーブラと戦っているも、思いのほか倒すのに時間がかかっていた。そこでベジータ…
イライラMAX(`・ω・´)
悟空と戦いたくてしょうがないのが伝わってくる。
だが、そんなベジータの【悪】の心を利用され…
魔導士バビディに洗脳されてしまう。
M字ハゲの額にMってどんな仕打ちだよと思っていられるのも一瞬。
「さあオレと勝負しろカカロット…」
←心がこのころのベジータに戻ってしまったのだ。
だが、それは悟空と戦うため「わざと」であった。
その「サイヤ人の王子」だったころの心に戻ったベジータは言う。
「こいつはオレの強さを越えやがった…!」
「おなじサイヤ人でありながらこのオレを抜いたんだ!」
「圧倒的力を誇っていた王子であるこのオレをだ!!」
「こいつに命を助けられたこともあった…!!!」
「許せるもんか…!!!…絶対に…!!!」
ベジータは今まで思っていた事を全て悟空にぶつけた。
その返事に悟空は…
ベジータと対決する事を決意。
【▼後編へ続く】