僕はふと思うことがある。
なぜ男はみんな「矢吹丈」になりたがるのだろうか、と。
その答えは簡単だ。
カッコイイからだ!
矢吹丈はカッコイイ!それは事実!
男がなりたがる男!それは矢吹丈!!
憧れた男はきっとオジサンに声をかける時に「おっつぁんよぉ」と呼んでみたり笑う時には「へへっ」とか言ってみたりお腹減った人にねじりんぼうを食わせてみたりベッドを立てかけてサンドバッグ代わりにしてみたり何かステーキちょこんと残してみたりや海辺で足跡フラフラ歩いてつけてみたりや「力石」の事をちょっと低い声で「でぃきぃし」と言ってみたりしたんじゃないだろうか!?
・
・
・
ないか!(我に返る)
とは言え「あしたのジョー」の人気はこの矢吹丈のカッコよさがだいぶ影響しているとは真面目に思います。
ただ、私の偏見ではありますが…
現実世界で丈の魅力にヤられちゃってるのは男しか見た事がない。
女性は…女性はこの丈の魅力にヤられちゃわないのか!?ええ!?
と、私と同じく矢吹丈のカッコよさに頭がイカれちゃった人は思った事でしょう。ウンウン。
安心して下さい。
白木葉子も!
紀ちゃんも!
なんならサチまでも!
作中名前のある女性キャラクターはみんな丈に惚れてる!!
しょうがない!カッコイイから!
現実世界では男達を虜にし、作中は女性からモテモテの矢吹丈。
現実世界の女性たちにどう思われているかは知らないが、読者の男が惚れているのと作中のモテモテっぷりで男子のヒーロー理想像ド真ん中に居るジョー。
そんな矢吹丈が活躍するあしたのジョーはいつまで経っても大人気。
というか何年経っても私は飽きない。大好きあしたのジョー。
そんな私があしたのジョーが好きなのを知っているガロ・よひだ君。
数年前、彼から「多分お前欲しいやつだろ、コレ」と渡された本が…。
ドドンッ
ヨヒダ━━━━━━ヽ(´∀`*)ノ ━━━━━━!!!!
すっげー良い本くれました!「あしたのジョー大解剖」!!神!!
とにかくあしたのジョーファンは納得を越えて悶絶するレベルの本!
内容が素晴らしい一冊なのです!!
見た事あるような無いようなカラーなイラストがたくさん載ってたり!
ジョーのことを詳しく紹介していたり!
ジョーの激闘記録として対戦してきた相手との内容・状況・決め技まで詳しく書いてる表まである!しかも最初の対戦相手が鬼姫会のヤクザってあたりにこの本のガチさを感じるぞ!!
梶原一騎先生の原稿とそれをもとにして書いた千葉先生の漫画があったり!
原稿で読む最終話!とかってホセ戦のラストが掲載されてたり!
「あさってのジョー」とかいう僕これ結構好きだなぁな漫画が載ってたり!(全3回 「ああ!萌える」とか言ってる葉子に萌える。)
などなど、とにかく色々なグッズの情報や丈の声優のあおい輝彦氏のインタビューがあったり読みごたえがとにかくある!
そして、私のブログと比べるのも申し訳ないくらい素敵な考察まで…!
新聞風に。
この新聞ってのが、あしたのジョー感あってまた良い!
一番最初の考察が「ジョーをパンチドランカーにしたのはハリマオじゃないか!?」みたいな内容から中々飛んでてイイです。
そして、思ったのが…!
本当にフラれたのは
紀ちゃんではなく
ジョーだった!
そうだったっけ?
あしたのジョーに出てくる女性キャラってみんなジョーを愛してやまなかったイメージがあったような記憶があったけど…そうだったっけ?
「燃えカスなんか残りゃしない」の時、フラれたんだっけ?
言われてみれば、ジョーに好意を寄せる女性は居たがジョーは好意を寄せられた女性をどう扱っていた?
紀ちゃんは西と結婚していたけど、ジョーへの想いは?
そもそも葉子もジョーに告白してたけど、いつから好きだったの?
……サチは?
ジョーのカッコよさだけに注目していたせいか、どうもジョーと女性に関する記憶が薄い。
・
・
・
と、いう訳で今回はジョーに好意を寄せていた「紀子」「葉子」「サチ」の3人の女性とジョーとの「恋」についての関係について考えていきたいと思います。
☆「林紀子」と「矢吹丈」:1
・【間違えられる】
林紀子(はやし のりこ)
少年院を出所した西の働く乾物屋の娘。みんなから「紀ちゃん」と呼ばれる。
西と段平の紹介で遅れて少年院を出所したジョーもここで働かせてもらう事となる。
だが、出勤初日のジョーと西は少し到着が遅れる。
西がジョーを連れて店に到着。
既に店を開け、商品の準備などを始めている林屋。
西とジョーの到着に気付いた女の子。
三つ編みのこの子こそ「紀ちゃん」
この出会いから紀ちゃんはジョーへ惹かれていく。
そしてジョーは紀ちゃんを見て言う。
「よ…葉子…!」
?
紀ちゃん、初対面時に後の恋敵と見間違えられる。
しかも全然似てない。
「ジョー・・・あいさつくらいせんかいな」
「林屋さんのご主人さんとおじょうさんの紀子さんや」
「紀子・・・」
紀ちゃん、後の恋敵と見間違えられる。
しかも全然似てない。
と、紀ちゃんからしたら最悪の出会いだった。あいさつもしねーし。
挨拶はまともにしない、仕事を任せても全然使えない。
そのくせ飯ばっかりよく食う。
一体そんなジョーの何が紀ちゃんは気に入ったのだろうか?
私が思うにそれは…
このイケメンっぷり。
それだ。何せ実写版ではあの山Pが演じた矢吹丈。イケメンだ。
しかも山Pが演じるレベルのイケメンなジョー…。
今までに他に接してきた男性が
ポパイみたいな親父と
西だ。
そこへこんなイケメンが自分の人生に投入されたら惚れるに決まっているのだ。全然筋が通っている。紀ちゃん。
そして、そんなイケメンが
ポパイみたいな親父のせいとは言え、急に服をめくり腹筋を確認。
紀ちゃん超清純派。
この照れっぷり。カワイイ。
紀ちゃんからしたらきっと…高校生の僕のところへ急にやってきた美人なお姉さんが不意におっぱい見せてくれたァ――ッくらいの破壊力があったに違いない。
そんなんされたら僕はそのお姉さんに一撃でオトされる自信がある。
逆に考えたら紀ちゃんはきっとそんな状況なのだ。
・【パンツが嬉しくない】
ジョーがプロライセンスを取得した。
紀ちゃんもその事を新聞で知る。
そして、ドヤ街の人たちがライセンス取得を泪橋で祝っていた。
ポパイな親父が言う。
←ポパイ
「おまえこのめでたい日のために三人におくりものがあったんだろう」と。
紀ちゃんは認められた丹下ジムの面々にプレゼントがあった。
帽子。
この帽子は今後もよく登場。さすがは紀ちゃん。気が利くゥ
もちろん西とジョーにも。
「なんでっしゃろ」と西が聞くも
表情からわかるように、多分画像のように紀ちゃんの視界に西は居ないと思われる。
そのプレゼントの中身は…
「パ…パ…パンツなの」
の…
のの…の…
紀ちゃんのパンツキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
表情と発言でエロさ表現するJKの紀ちゃん!
攻めすぎ!紀ちゃん!攻めすぎ!!
…ではなく、ジョーと西が試合で着用できたらなと願いの込められたトランクス。
だが、清純派の紀ちゃん。「パンツ」という単語に既にドキドキ。
可愛い。可愛いぞ紀ちゃん!
「これはトランクスっていうんだよ パンツなんていうからいいづらいんだ」
と、紀ちゃんの背中を叩くキノコ。
「いじわる!」ポカポカポカ
紀ちゃんみたいな彼女が欲しくなる可愛さ。
パンツって言うと照れちゃう乾物屋の娘さん!僕彼女募集中です!!
そして、そんなパンツをいただいたジョーの反応は…
テンションMAX
トンボ帰りしてサンドバッグを蹴る。
そして蹴ったサンドバッグを上機嫌で殴る殴るしていると…
「なんだこのやろう・・・紀子さんにトランクスをプレゼントされたのがそんなにうれしいのか」と上機嫌な所を目撃される。
そして段平の問いかけに対する返事は…
この人けっこう酷いな。
・【着替えを見られる】
プロのライセンスを取得するもまだまだ林屋で働くジョー。
仕事中だというのに新聞のテレビ番組欄を見てる。
この人ホント働く事向いてない。
紀ちゃんに時間を訪ねる。仕事中なのに。
テレビ番組と時間が気になりすぎて紀ちゃんの部屋に突撃する。
仕事中なのに。
清純派紀ちゃん、結果着替えを覗かれる。
しかも任された仕事を紀ちゃんにやらせ、自分はテレビ見てる。
☆「林紀子」と「矢吹丈」:2
・【親公認…?】
ジョーはプロボクサーになってから調子が良かった。
持ち前のセンスとクロスカウンターで相手を倒し、少しずつ有名になっていった。
が、林屋で働くとなるとカス同然だった。
西が留守にしている時のジョーはとにかく使えない。
西を呼んだのにやってきたジョーは何も任されない。
その西と今回のヒロイン、紀ちゃんは…?
紀ちゃん、西と同伴帰宅。
のの…!紀ちゃん!君にはジョーがいるではないか…!?
ただのアシだった。
何の感情もない。
そこにはただバッタリと会ったから乗せてもらったと言い切る紀ちゃん。
哀れ。残念。マンモス西。改めマンモスアシ。
だが西のこの表情から見るに、彼は紀ちゃんと二人乗りできて嬉しそうだ。
そらそのはず、紀子の人生の華がジョーならば西の人生の華は紀子なハズだから。
ここでジョーと西の大きな差はジョーと違いとにかく林屋では頼りにされている男である、という所だった。
「ちょうどよかった ひとはこびたのむ」とご主人。
お店は忙しい。だが西がいれば大丈夫なのだ!
そして、西を足と使った紀ちゃんは急いで自転車を降りて…
ジョーの所へ。
「どう からだの調子」
「ふふふ…今夜にでもリングへあがれらあ」
「また強がりばかりいって・・・」
「むりしちゃだめよ」
と、紀ちゃんとの会話が目立っているせいで印象に薄いがジョーの奴はとうとう何やらせてもダメだからガラス拭きをやらされているのだ。
そんなダメダメなジョーだが…
やっと仕事らしい仕事、「配達」を西から奪う。
ガラス拭きくらいしかできない人が地図を見て配達ができるとも思えないのだが…
!
!?
紀ちゃん、例え相手がジョーでもアシに使うんだ!?
と、思っていると…
?
??
紀ちゃん、まさかの自らがアシに。
西が本格的に可哀想である。
仕事を紹介してやったけど使えないジョーに人生の華である紀子と配達の仕事を奪われた上に自らがアシとなる紀子を目の当たりにする。
そんなジョーとアシとなった紀ちゃんを見て…
「どうだいあのふたり・・・お似合いだとは思わねえか」
と、ご主人。だが…
「あたしゃあの西どんのほうが紀子にとってしあわせだと思うがねえ」
と、母は多分使い物にならないジョーがそんな好きじゃないと思われるので西へ一票。
「やさしいしさ素直だしさ・・・それにだいいち働き者だしさ・・・」
と、ジョーには一つも持ち合わせていないものを全て西から見出す母。
そういえばジョーも西も特等少年院に居た訳だが、人からそう思われるという事は更生により人は変われるんだなと感じさせる西の評価。
父もアシに使われていた西を見て「相乗りの図なんざあピターッといってたもんな」と思い返す。
見た目やボクシングの腕前ではジョーに敵わない西であるが、社会的にと紀ちゃんの家族的には圧勝だった。
・【心配して差し入れ】
矢吹丈は自身がボクサーとなるキッカケ、そして目標でありライバルの力石徹と戦う。
結果は力石の勝利。そして力石の死。
事故とはいえ、「親友」であったと感じていた力石を殺してしまったジョー。
彼の心はどん底へ落ち、サンドバッグを殴る事くらいしか自分を保つ方法はなかった。
紀ちゃん現る。
ジョーを心配してジムまでやってきた紀ちゃん。
「だまってはいりこんでごめん・・・」と言ってはいるが、声をかけたらしいがジョーには届いてなかったらしい。
そんな優しい紀ちゃん。そんな紀ちゃんにジョーは…
無言でチラ見。
紀ちゃんもまさか心配して来たのにそんな冷遇を受けると思わなかったのだろう…
差し入れを置いてさっさと帰る作戦に出る。
→
この表情の変化だ。心の弱ったジョーと二人きりになれた紀ちゃんもまさか無言でチラ見されるだけだなんて思ってなかったようで、ガッカリのようだ。
だが…
「すまねえな ちっとも手つだいにいかないでよ・・・」とジョーから話しかける。帰ろうとした紀ちゃんも立ち止まり…
取り戻す笑顔。
店の手伝いをできていると勘違いしてるジョーから店に顔を出せない事を謝られる。
だが、紀子的にはそれでいいのだ。会話の糸口になったのだから。
「とうさんがこんどの試合ではだいぶつかれたろうからじゅうぶん休養してくれって・・・」と紀ちゃんがジョーとの会話を繋ぐためのその場で適当を言ったのか、それとも実質戦力外通知なのかは謎だが、紀ちゃんが笑顔を戻すと…!
シカトでサンドバッグを殴り始める。
・【車で迎えに行くが…】
力石の死から落ち込み今度はヤクザと喧嘩になり、警察に捕まるジョー。
そして保証人の丹下段平により釈放される。
警察署の中を歩いていると…
段平・西が引き取り、出迎えでドヤ街の子供らと紀ちゃん。
そして、林屋が購入したトラックで子供らとジョーを荷台で乗せて丹下ジムまで送る。(運転はもちろんみんなのアシ・マンモス西)
ドヤ街の子供達を荷台から降ろす紀ちゃん。
紀ちゃんは子供達からも大人気。西からも子供らからも華。
子供らを降ろした後、最後に降りるジョー。
目の合う二人。
そう、以前ジムへ差し入れに行った時の事を忘れてはならない。
落ち込む男・心配する女・二人きりという最強の図で何だかぎこちなく終わってしまったのだ。
紀ちゃん、今回はジョーと上手くコミュニケーションを図るために…!
「せまい荷台での長旅 たいへんおつかれさまでした!」とペコリ。
前回「心配する女」パターンで不発に終わった紀ちゃん。
今回は「可愛い女」パターンで挑む。
ちなみにそんな紀ちゃんを見ていたドヤ街の子供らは…
なぜだかコイツらが照れる。
そしてジョーの反応は…!
シカト。
「せまい荷台での長旅 たいへんおつかれさまでした!」でペコリした紀ちゃんをシカトで「車代たすかったよ・・・」と降りて行くジョー。
またもぎこちなく終わってしまった紀ちゃん。
そんな紀ちゃんが取った行動が…!
さっさと帰る作戦だった。
そしてさすがのジョーも…
子供に怒られた。
・【紀ちゃんがいない所でも…】
警察から釈放され、久々のジムに戻って見ると、洗濯物が干してあった。
それどころか、ジムの中がとても綺麗になっていた。
そのジムの変化にはさすがのジョーも気が付いた。
「えらくさわやかなふんい気じゃねえか」
「ときどき紀ちゃんが顔を出してえんたくやらなんやらやっていってくれるんじゃ」と段平。
・
・
・
なんてイイ子なんだ紀ちゃん…(´;ω;`)
ほんと、イイ子!ジョーが居ても居なくても丹下ジムへ通い…家事などの手伝いで男だらけの生活に華を…!
そんな段平の話を聞いたジョーは…!
クズだった。
「ふーん・・・」じゃねえんだよ、「ふーん・・・」じゃ!
・【デートの約束を…!】
力石の死を乗り越えたジョーはボクサーとして復帰する。
その強さと勢いは凄い。どんな選手はジョーに負けてしまう。
他のボクシングジムの会長方々はジョーを
・殺し屋
・死に神
・地獄からの使者 と、言う。
そんなジョーをなんとしてもつぶすために考えられた策が…
ジョーの階級「バンタム級」のチャンピオンと試合をセッティング。
そこでそのチャンピオン「タイガー尾崎」に調子に乗ったジョーが倒されるという作戦だった。
だが、ジョーからすればこんないい話はなかった。
段平たちはジョーをつぶそうと画策している事に気が付き頭を抱えていたが、当の本人はやる気満々であった。
うきうきなジョーがジムに戻ると…
紀ちゃんが居た。
縫物をしている。なんてイイ子なんだ。
「お帰りなさい」ともはや誰の住まいなのか分からなくなる通い妻感溢れる紀ちゃん。
1人で帰ってきたジョーに「段平さんや西さんたちは・・・?」と尋ねる。
西は病院に行っている。そして段平もそれに付き添っているためジョー一人での帰宅であると伝えると…。
二人きりであるという喜びからか、素敵な笑顔に。
乙女な紀ちゃん。
前回は車で送るもシカト、前々回は差し入れをするもシカト。
今回はジョーとのコミュニケーションを上手くいかせようという感じがとても伺える。
そんな紀ちゃんの今回の作戦は ――――
「はい トレーニング・シャツとパンツ」
ジョーの練習着修復作戦。
ジョーが帰宅時に裁縫をしていた紀ちゃん。
それはこのジョーのトレーニングシャツの修繕だった。
これには普段シカトを決め込むジョーも「すまねえないつも・・・」と礼を言う以外の選択肢なし。
だんだんとジョーの事を理解してきた紀ちゃん。イイゾー。
そして…
さっさと帰る作戦。
だが、この「さっさと帰る作戦」はいつもの何だか気まずい状態での苦肉の策とはワケが違う。計画的さっさと帰る作戦なのだ。
ジョーのシャツを修繕、そして紀ちゃん手作り夕飯をセット。
トドメは「練習のじゃましちゃわるいから」というスマートな去り台詞で気の利く上に邪魔もしないイイ女を演出。
か…完璧だ…完璧すぎるよ紀ちゃん…!
本当はジョーと二人きりになりたい所をグッと堪え、去る。
ジョーがボクシングでヒット・アンド・アウェイをするならば紀ちゃんは恋のヒット・アンド・アウェイ。
上手い…上手すぎるぜ…!そして恋のけん制・引き際・トドメの一撃は…!
「じゃ つぎの日曜日にね」
決まった・・・( ´ー`)
これにはジョーもデレデレして「うん、またね えへ」以外の返事はない。
なんて女なんだ…紀ちゃん。。
地獄からの使者がジョーならば、君は日曜日よりの使者。。
あれ?
日曜に向島の百花園に行く約束をしていたらしいのだが…
「そうだったか…」とジョー。まあ、そんなモン前に約束しようが今約束しようが紀ちゃんとデートならいつだって予定空けちゃうよね( ´ー`)
どうしてもこのデートを成功させたい紀ちゃんは…
「しっかりしてよぅ」と可愛さをアピールしつつあんたそんな喋る子だったの?と読者に思わせるくらいめっちゃ詳しく喋る作戦に出る。
だが…
「なんせおれはのんびりあそんでいられる身分じゃねえんだ わかるだろ」
と、行方をくらませた挙句おでん屋やヤクザの用心棒と喧嘩し警察に連行されてたクセに何か偉そうに身分を語り…
「ま 西とふたりでいってこいや」と最悪な代案。
ここで紀ちゃんも予想できなかった恋のクロスカウンターを喰らう。
ここまで完璧な「さっさと帰る作戦」が不発に終わるだけならばまだしも意外なカウンターを喰らい紀ちゃんの精神的ダメージは4倍…8倍…いやさ12倍…。
だが、ジョーを理解してきた紀ちゃんは…!
反撃。
「うそつきね」というジョーも予想できなかった恋のトリプルクロス。
まさかの反撃に出た紀ちゃんにジョーは
「うそ?おれはうそなんざついちゃ・・・」
と、意外な反撃に更に反撃をするが…
「さっさと帰る作戦」発動。
紀ちゃんは暗い夜道、悲しい気持ちで自宅まで走るのであった…。
・【想いが届かない】
自身の殺してしまった力石にたたられている。
そのせいで相手の顔面を殴れないイップス状態になったと言われるジョー。
そんな訳はない、と自分に言い聞かせ相手の顔面を思いきり殴るも…
ジョーは試合中に嘔吐。
ボクサーとして終わりだと誰もが感じた。
その試合は、紀ちゃんを含めたドヤ街の人らも見ていた。
そして、その試合を見た紀ちゃんは…
「もうかれをボクシングから足をあらわせて」と段平に直訴。
「廃人になってしまう」と強く言う。
「人間じゃないわ」「闘犬用に育てられた…それこそ傷だらけのかませ犬みたい」とそこまで言わんでも。
その言葉を聞いた段平は…
「ぼちぼち丹下ジムをたたむのにいい潮時かもしれんな」と紀ちゃんの言葉が届いた。西も前の病院に行った時以来調子が悪いらしい。
紀ちゃんの言葉と想いは段平に伝わった。
次の日・・・
「お持ちどうさま林屋でぇす」と可愛さをアピールしつつ配達。
もちろん車を運転するのは怪我から調子が悪いマンモスアシ。(西)
「まいどありがとうございましたあ」とエプロンで配達。カワイイぞ紀ちゃん。
運転手の西はそんな可愛い紀ちゃんをガン見。仕方ない。
だが、紀ちゃんは西のガン見など気にならないくらい気になるものが…
想い、届かず。
段平に届いたボクシングを辞めさせて欲しいという想い、ジョーには一切届いていなかった。
彼はいつも通りランニングをしていた。
もう、呆然とするしかなかった。
ボクサーのくせに相手の顔面殴るとゲロ吐くとかどうしようもないというのに、彼は全く諦めてない。
そして、自分のジョーにボクシングを辞めてもらい普通に男性として生きてもらいたいという願いも一切通じなかった。
そんなジョーに紀ちゃんは…
何かよくわかんないけど手を振っちゃった。
今、ボクサーのジョーを応援なんてしてないハズの紀ちゃん。
だが、愛しいジョーがトレーニングをしている所を止める訳にも邪魔する訳にもいかない紀ちゃん。
彼女にできることなんてない。でもどうしようもなくて笑顔で手を振っちゃった。
そんな紀ちゃんをジョーは…
シカトしない。
いつもなら何でもシカトするジョー、今回はなぜか普通の対応だった。
☆「林紀子」と「矢吹丈」:3
・【就職先を見つけて進めて拒否された上に…】
ジョーに想いが届かずとも、段平には紀ちゃんの想いが届いた。
そして段平は「きょうかぎりこの丹下ジムをたたむことにしたよ」と言う。
解散する丹下ジム、西とジョーは林屋がバイトでなく正規雇用で迎えてくれると言ってくれた。
「おれは林屋さんの店員になる気はこれっぽちもねえんだよ」とガラス拭きくらいしかできねえくせに偉そうに断る。
その言葉に一緒に働けなくて残念そうな紀ちゃんと多分内心断られてホっとしてるであろうポパイな親父。
だが、紀ちゃんは諦めない。
「矢吹くんがリングへのゆめをすてきれないことはよくわかるけど・・・」
「なにもボクシングばかりが人生じゃないわ」
「ちっぽけな林屋ですけどつつましく地道に下町の人たちに愛されながらはたらく毎日だって・・・」
「ああそこにも人生はあるだろう ほのぼのとした幸福ってやつがよ」
「しかしとにかくこの矢吹丈にはご縁がねえってこった!」
最悪な断り方である。せっかくのご厚意を。
ガラス拭きしかできないくせに…。
では、ジョーはこの先なにで食っていくのか・・・?
「ドサまわりの草拳闘だよ」とか言う。
それでもやろう、という案ならまだしも…
勝手に契約済み。
紀ちゃん、惚れた相手がどんどん堕ちていく。
ボクシングに憑りつかれたその姿にはさすがに涙を流した。
・【手紙が欲しいと言うと…】
ドサまわりの草拳闘へと旅立つジョー。
駅への見送りは西と紀ちゃん。
彼は段平に「よろしくいっといてくれ」と言い、電車に乗る。
「矢吹くん・・・」と紀ちゃんが話しかける。
「元気でね」「からだをこわさないように」と紀ちゃん。
「そっちこそな・・・」と最後の挨拶だと思うと優しいジョー。
「着いたらお手紙ちょうだい」と普段何かをジョーにねだる事などしなかった紀ちゃん。何を言われても、もう会うことがないかもしれなくても彼女の心はジョーにあった。
クズ野郎。
書けよ!!嘘でも良いから書くって言えよ!!!
ジョー、とうとう負ける。
「手紙なんて書くがらじゃねえよ」といつも通りなジョーだが、とうとう紀ちゃんの涙を見たジョーは「いやその・・・ハガキくらいなら出すさ」と折れた。
意外な弱点。ジョーは女の涙に弱かった。
後の白木葉子も涙を見せてからやっと話を聞いてもらえたのだった。そういや。
「うん ハガキでもなんでもいい 出してねきっと!」
紀ちゃんの想いはやっとジョーに伝わった。
ジョーは、旅だった…。
そして結局ハガキは出さなかった。
(アニメ版あしたのジョー1では出してたよーな…)
・【帰ってきたジョーに…】
ドサまわり中、テレビで見た「カーロス・リベラ」
ジョーは彼の事で頭がいっぱいだった。
そして、そのカーロスと戦うために本人に直談判をすると、予想外にも後日試合をする事となった。
そしてドサまわりから足を洗い、再開した丹下ジムでジョーは打倒カーロスのため、トレーニングをする。
ジムに戻ると、洗濯物がビッシリ。
もちろん紀ちゃんのおかげ。そして夕飯セット完了。
「すまんのう紀ちゃんいつもいつも…おひょ~~いいにおいだあ」と、紀ちゃんの通い妻っぷりに感謝感激の段平。おひょ~~~
そして、ジョーの反応は…!
「こんなところにやたらほされたんじゃ練習のじゃまだなあ」だった。
もう嫌、この人。
だが、そう感じたのは私だけではなかった。
段平、正論。
「お礼のひとことぐらいいえねえのかドアホッ」と正論。
むしろ今までなぜ誰も注意しなかったのか。キノコと呼ばれる子供が一回小声で注意したくらいだ。そういえば。
お礼も言えず「ドアホッ」まで言われたジョーも黙ってはいない。
クズ。
「アンガトヨ」と全部カタカナってのがまた心ない感じの表現力が凄い。
「おほ~~~うめえ!わーうめえなあっ」
「なあ うめえだろジョー」とウキウキの段平。
「うめえよ・・・うるせえな」と本当に美味いのかどうか伝わらないジョー。
ここで気付いてほしいのが…
紀ちゃんの余裕ある表情だ。
悲しそうな顔もしない。汗をかいて困った表情もない。
礼も言わない、言っても心がない、味の感想もマトモに言わない。
そんなジョー相手でも紀ちゃんは余裕の表情。
それはこの後の作戦のため、平然を装っているのだ。
「今夜 百髭神社で植木市がたつんだけど…矢吹くん散歩がてらいってみない?」
と、前回モメた言った言わないを避けるスマートなデートのお誘い作戦だ。
以前百花園に行く約束をしたが、ジョーは忘れていたためナシに。
今回はそんな姑息な手を使わず、今、段平が証人として目の前で聞いてるタイミングで攻める。
そんな紀ちゃんからデートのお誘いを受けたジョーは…!!
シカトでサンドバッグを殴り始める。
だが、これも計算の内。紀ちゃんはまだ攻める。
実は西発案である事を伝えてみる。
カーロスとの試合の前の緊張をほぐすためにと理由も添えて。
そんなデートのお誘いの追撃をジョーは…!
よけいなお世話とか言う。
だが、紀ちゃんの表情はまだまだ余裕。
更に追撃をかます紀ちゃん。
「花火大会もやるのよ!」
シンプルにデートのお誘いで攻める。
花火大会!これぞデートって感じ!イイネ!
植木なんかに興味ねえやとか言うクズ。
花火をやるという情報はジョーの耳には届かなかったようだ。
更に「おっちゃんいったらどうだい」とまたも最悪の代案。
段平は紀ちゃんの味方。
「いってこいってんだジョー」と紀ちゃんとのデートを推す。
これで3人しかいないジムにはデート行く派が2名。ジョーは…!
「そんなのんきにかまえてる試合じゃねえだろ」と意外と正論。
そう、相手は世界チャンピオンすらも避けると噂されているカーロスリベラだ。
ジョーはデートよりもトレーニングを取る。別におかしな話ではなかった。
ここまで攻めても作戦は失敗な紀ちゃん。
←だが、表情にはまだ余裕がある。
そんな紀ちゃんが最後に使った作戦が…!!
やっぱり「さっさと帰る作戦」だった。
「せっかくだが今夜はえんりょするよ そのうちまたな」と一度もデートに応じた事がないクセに今回だけはダメなんだみたいな空気を出すジョーだった。
☆矢吹丈の「住む世界」
そんなカーロス・リベラ戦、紀ちゃんは試合場まで来ていた。
なんなら選手控え室にまで。その理由は…
普段ならばマンモス西がどんな時でも段平と一緒にセコンドを務めているのだが、今回どうしても林屋が忙しく参加できない。そこで紀ちゃんにセコンドを務めてもらうことになった。
メインイベントの前座での試合であったが、カーロスはジョーとの対戦を楽しみにしていた。この「無冠の帝王」と呼ばれ、来日してから敵なしだったカーロスが少し拳を交えただけのジョーを「本物」と感じたからだ。
ジョーもカーロスとの試合が楽しみであった。
力石亡きあと、彼はどうもボクシングをしている理由みたいなモノを忘れていた。
そして、それを思い出させてくらたのがカーロス。
ジョーはこのカーロスとの一戦でまた表舞台へのリングへと舞い戻ろうとしている。
紀ちゃんが今、セコンドの場所で見ている試合はジョーにとって、とにかく大事な一戦だった。
だが、紀ちゃんには「見ている」事ができる事の「限界」であった。
ジョーにアドバイスができる訳でもなく、「がんばれ」以外の言葉をかける事ができる訳でもない。セコンドに居るといっても紀ちゃんには段平の雑用程度しかできない。ジョーの力になる事ができない。
試合は段平による違反行為でジョーの失格負け。
だが、真の敵と出会えたカーロスはどうしてもジョーと試合を続けたいという。
「日をあらためて本格的にやらせたらいいじゃないの」
そう言ったのは白木ジムの会長を務める「白木葉子」
彼女は女性でありながら拳闘を理解し、ボクシングジムの会長を務め、そしてイップスに陥ったジョーを再起するのひ一役買った人。
ジョーとも付き合いが長い。そんな葉子にジョーは言う。
「ときどき思いもかけないような運命の曲がり角に待ち伏せしていてふいにおれをひきずりこむ・・・まるで悪魔みたいな女だぜ」
そう言われた葉子は「迷惑だったかしら」と問うと
「迷惑なんかじゃない その悪魔がおれの目にはヒョイと女神に見えたりするからやっかいなのさ」とジョーなりに嬉しさと感謝を伝えている。
そんな葉子とジョーのやり取りを見ていた紀ちゃんは
葉子を「同じ場所に居る女性」とは思えないような表情で見ていた。
カーロス側に居るか、ジョー側に居るか。
本来ならば「差はそれだけ」のハズなのだ。
だが、実際は見ているだけの紀ちゃんとジョーに感謝される葉子。
ジョーの世界を間近で見てみると、「自分の居れる世界ではない」そう感じたのではないだろうか。
・
・
・
カーロスとの試合も終わった数日後。
いつものように丹下ジムへ向かう紀ちゃんと、外を歩いていたジョーはバッタリ会った。
「雨なんかとっくにやんでるぜ」
「やだあ~~いつやんだのかしら」
「雨ふってないのにいっしょけんめいかさなんかさしてバカみたい」
と、いつも通りの可愛い紀ちゃん。ここで、ジョーに変化が起こる。
誘った!
「玉姫公園いくんだ 紀ちゃんもいくか」
誘われた!?
植木市も花火大会も断られたけど公園はアリなの!?と意外そうな表情。
返事なんてない。ただ嬉しそうにジョーの後ろをついていく紀ちゃん。
だが、黙っているのは我慢の限界だった。
「うれしい・・・」
聞こえなかったジョーにもう一度紀ちゃんは言う。
「うれしいっていったのよ・・・あって矢吹くんにどこそこへいこうなんてさそわれたのはじめてなんだもの」
と、紀ちゃんからはあんだけ誘ったけど、確かにジョーからは皆無。
ハガキすら出さなかった。(アニメ版では出したよーな…)
何か急に照れ始めるジョー。
自分から誘ったものの、ここぞとばかりに可愛さを表現してくる紀ちゃんに緊張しているに違いない。紀ちゃんも不意な念願のデート。ジョーを落としに本気なハズだ。
そんな照れ隠しを言うジョーに紀ちゃんは…
傘を使ったグラビアポーズで勝負。
「うれしいのにはかわりはなーい!」と可愛さ追い打ち。
いいぞ、紀ちゃんイイゾ。
ジョーも普段絶対しない顔してるから多分効いてる。
ブランコ。
と言っていたが、ジョーはブランコしに来たみたいだ。
だが、それでも紀ちゃんは楽しそうなのでヨシ!
そして、ジムに差し入れるためのサンドイッチを食べる。
ジョーがトマトのサンドイッチが好きだという事もリサーチ済みである。
紀ちゃんに何かしてもらっても「アンガトヨ」とか「うるせえな うめえよ」など、マトモな感想や気持ちを伝えなかったジョーであったが…
「うめえ・・・」
今日のジョーは何かが違う。
紀ちゃんもきっとそう感じただろう。
そこで、紀ちゃんは、心の内をジョーへ伝える。
「矢吹くん・・・もうボクシングやめたら?」
なぜカーロスと一戦交えてからボクサーとして完全に復活したジョーに紀子がそう言ったのか。これは私が思うに自分の好きなジョーが別世界に居るのがどうしても嫌だからではないだろうか?と思う。
カーロス戦でセコンドとして参加した紀ちゃんであったが、自分の居れる世界ではないと痛感させられた。だが、ジョーはその世界に居る。
その世界に自分が入れないのなら、ジョーを自分の方へ寄せれば良いのでないか?と考えた。好きだからこそ、同じ世界に居たい。・・・とか。
そんな紀ちゃんの言葉をジョーは…
シカトでサンドイッチを食べてた。
クロスカウンターより得意なんじゃないだろうか。シカト。
シカトで済ませたくない紀ちゃんはもう一度聞いた。
「どうしてそんなことばかり聞くんだい」
その答えに紀ちゃんは「あなたを愛してるから!!」と
とはもちろん言わず、ジョーを見てると辛そうだからだ、と。
「このまま矢吹くんがボクシングをつづけていったらいつかかなしいめにあいそうで・・・」と私の予想は大外れな紀ちゃんの心配。
ジョーは紀ちゃんに自分がボクシングを続ける理由・辞めない理由を語る。
「拳闘の世界で血を流しっこして生きてきたからには・・・いまさらちゅうとはんぱなかたちでつかれただの拳闘をやめたいだのってぜいたくはいえねえような気がするんだよ」
「死んだ力石にたいしても・・・あごの骨をくだいて再起不能にさせたウルフ金串にたいしても ――― それとこんどの廃人になっちまったというカーロス・リベラにたいしても・・・さ」
負い目。
ジョーは戦った相手に対する負い目があった。
「よそうぜもうその話は」
そう言って話を終わらせたジョーは、紀ちゃんを連れて歩いた。
夜になっていた。
そして、デートが終わる前に紀ちゃんはもう一度ジョーに尋ねた。
「矢吹くんは・・・さみしくないの?」
「同じ年ごろの青年が海に山に恋人とつれだって青春を謳歌しているというのに」
「矢吹くんときたらくる日もくる日も汗とワセリンと松ヤニのにおいがただよううすぐらいジムにとじこもってなわとびをしたり柔軟体操をしたりシャドー・ボクシングをしたりサンドバッグをたたいたり」
「たまに明るいところへ出るかと思えばそこはまぶしいほどの証明にてらされたリングという檻の中 ―― たばこのけむりがたちこめた試合場でよっぱらったお客にヤジられざぶとんを投げつけられながら闘鶏や闘犬みたいに血だらけになってなぐりあうだけの生活・・・」
「しかもからだはまだどんどん大きくのびようとしているのに体重をおさえるために食べたいものも食べずのみたいものものまず」
「みじめだわ 悲惨だわ」
「青春と呼ぶにはあまりにもくらすぎるわ!」
紀ちゃんは、「自分から見たボクシング」をジョーに伝えた。
ボクサーであるジョーには紀りゃんからの視線でボクシングに向き合う自分を感じるのは無理だからだ。
まだ、まだ諦めていない。自分の好きなジョーにボクシングから手を引いてもらうには今しかない。紀ちゃんはきっとそう感じたのだろう。
自分の見ていない所ではボクシングしかしていないジョー。
だが、今はボクシング以外の事もきっと考えられて、話も聞ける。
だから、思った事を全てぶつけた。
「ちょっとことばがたらなかったかもしれないな・・・」
「おれ 負い目や義理だけで拳闘やってるわけじゃないぜ」
「拳闘がすきだからやってきたんだ」
どんなに自分の想いをぶつけてもダメだった。
それどころか「拳闘がすきだ」とまで言った。
紀ちゃんがどんなにジョーに何を言った所でジョーは話を聞かない所か自分には理解できないような「魅力」や「想い」について語ってきた。
多分、紀ちゃん的にはそんな感じだったんじゃないか?と私は思う。
拳闘が好きだと言われた時…
泣いているのだ、紀ちゃん。
きっと、これは本当に自分がどれだけジョーを想おうが、絶対にその想いは伝わらないし、理解もされない、とこの時に悟ったのではないだろうか?と感じる。
・
・
・
「矢吹くんのいってること・・・なんとなくわかるような気がするけど」
「わたし ついていけそうにない・・・」
紀ちゃんはこの日、ジョーに全ての想いを伝えた。
そして、そんなジョーの世界には「ついていけない」ことも。
もう、この矢吹ジョーという男の世界に自分の居場所はない。
そう感じたのか紀ちゃんは急に「そろそろ帰らなくっちゃ」と言い
「さようなら」と手を振り
ジョーを置いて、夜道に消えたのであった。
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Q:本当にフラれたのは紀ちゃんではなくジョーだった?
A:むしろフラれない理由がない。
とにかく紀ちゃんへの扱いがヒドイ!!
むしろなんで「あたしついていけない」まで紀ちゃんはジョーを好きだったのかが理解できない!!何で!?
え!?やっぱイケメンだから!?
なんなの!?世の中顔なの!?なんなの!?なんなの!??!
今までかなり尽くしてきたが
と言われてしまったジョー。
その後の紀ちゃんを紹介して、お別れしたいと思います。
・【紀ちゃん、結婚する】
あしたのジョーという漫画も終盤に差し掛かろうという時…
「きょうは西と林屋の紀ちゃんのはれの結婚式じゃねえか」
「へっへっへ あの西が女房もちの一家のあるじとはねえ」
「あの水ぶくれのカバがよ」「ハッハッハッハーーだ!!」
と、紀ちゃんと西が結婚する事をとても喜んでいる。ハッハッハッハーだ。
紹介したあの頃の紀ちゃんから作中何年も時間が経っている。
紀ちゃんは髪型も変え、雰囲気もだいぶ大人っぽくなっていた。
その後、結婚相手に選んだのは林屋で一緒に働いていた西。
この日から、紀ちゃんは西の奥さんとなる。
そしてこの二人の結婚披露宴でスピーチを任されたのが…
西の親友であるジョー。
そして彼が最初に口にしたのは出会い。
鑑別所で出会った事を言う。
結婚式でくらい気を使えよ…と思うがこれが矢吹ジョーという男なのだ。
自分はあの出会い以降殴り合いが商売に。
同じ道を歩んでいたハズなのに可愛い嫁(紀ちゃん)をものにして…、と同じ鑑別所、そしてボクシングジムに居たのにこうも別の道を歩むものかと自分らの話をした。
「まあせいぜいしあわせになってくれや!」
そう言い、ドカっと椅子に座る。
話は変わるが…
なぜ紀ちゃんは西と結婚したのだろうか?
これはいろんな憶測が今もネットやファンの中で飛び交っている。(と思う)
一緒に働いている西がジョーを諦めた紀ちゃんの心を埋めたから?
まだ実はジョーが好きだが仕方なく西と結婚した?
「ついていけない」以降ジョーが心から嫌いになったから当てつけで結婚した?
正解がこの中にあるのかも、全然違うのかも分からない。
そもそも、当てつけで~とか紀ちゃんはそんな女性だろうか?
だが、その後の明確な西と紀ちゃんの関係は作中出てこない。
なので・・・
ジョーから「しあわせになってくれや」と言われた後の紀ちゃんの表情を見て、ここまで読んで下さったアナタが答えを考えて下さい!!
【▼葉子編】
【▼紀子の表情真相解明編】