ー だが それも よくある事だ。
男は山道を歩いていた。
道中、凶賊と出会う。
凶賊達は女、子供を襲ってた。
その野党共を斬る男。
凶賊を斬るその男は強すぎた。
男が野党を斬り終えた時、そこに残っていたのは子供が一人だった。
「運が悪かったなボウズ、2年前の黒船来航以来幕府の治安系統が乱れこの辺は特に浪人崩れの野党が多くなってんだ」と、生き延びた少年に話すも、多くの死体を目の前にした少年にその言葉が届いているとは思えなかった。
「通り合わせたのも何かの縁 とりあえず敵は討った。」
男はそう言い、刀についた血を拭く。
自分の声が届いているかも分からないが、男は少年に事実を伝える。
「恨んでも悔やんでも死んだ人間は黄泉返りはせん」
「昨今の日本ではこの様な事は何処何時でも起きている」
「己が生き延びれただけでも良しと思う事だ」
「ふもとの村へ行って事情を話せば身の振り方は村人がなんとかしてくれる」
これも何かの縁。
この死体だらけの状況で生き延びた少年に「死」と「生き方」について説く。
そう言い、男は去って行った。
あれから1週間が過ぎた頃、男はあの少年がどうなったかが気になった。
「来ていない?」
「この一週間そんな坊主はおろか迷い猫一匹この村には来ちゃおらんよ」
村人にあの時の少年が訪れたかを尋ねると、そんな返事が返って来た。
そして、考えながらあの時少年がいた場所に向かう。
世を儚みその場で自害したか…
だが それも よくある事だ
斬っても斬ってもウジ虫のようにわいてくる外道悪党に
日ごとに波乱へと向かう歪んだこの時代
こんな事はこれからもっと多くなる
俺が確実にできる事といえば犠牲者の骸を葬ってやる事ぐらい…か…
そんな事を思い、男は歩く。
そして、男は驚いた。
あの少年が、居た。
「…親だけでなく 野党どもの墓も作ったのか…」
「親じゃなくて人買い」
少年は言う。
「でも野党だろうと人買いだろうと死ねばただの骸だから…」
「墓をつくってやった…か」
そして男は気付く。
「…その三つの石の墓は…?」
「霞さんに茜さんにさくらさん 三人とも借財のかたに親元から無理矢理引き離されてきたんだって」
「会ってまだ一日だけど男の子は俺一人だったしどうせ親はいないから」
「命を捨ててでも守らなきゃと思ったんだ」
「だからせめて墓ぐらいはといい石探したんだけどこの辺にはこんな石しかなくて…」
「添える花も探したんだけど一輪も見つからないんだ…」
少年の話を聞いた男は、酒の蓋を外す。
「男でも女でも美味い酒の味も知らんで成仏するのは不幸だからな」
「俺からの手向けだ」
そう言い、酒を石にかける。
そしてこの少年の人生はここから大きく変わる。
「坊主 名は?」
「心太…」
「優しすぎて剣客にはそぐわないな」
「お前は今日から「剣心」と名乗れ」
男はこの少年に何を思ったのか。
その男、飛天御剣流第十三代目継承者、比古清十郎は言う。
「お前には俺の」
「とっておきをくれてやる」
こうしてこの時、比古清十郎は「剣心」に自分の流派「飛天御剣流」を授ける事にした。
ー そして時が経ち、幕末
比古清十郎から飛天御剣流を授けられた「剣心」は ー
最強の維新志士「人斬り抜刀斎」となる。
そして時は新時代「明治」へ突入してもその伝説的な強さは人々の記憶に残るのであった。
ー 更に時は経ち、平成末期。
「る…るろうに剣心を…知らない…?」
僕は驚いていた。
驚いている僕の目の前に座る女性は知ってると何なのか。知らないと何なのか。と言った顔だった。
「だってぇー、お父さんとお母さん、’’漫画やゲームは悪’’って買ってくれなかったし」
「いや…でも…その…平成だぜ…漫画やゲームに触れずして生活なんて逆に難しくないか…!?」
彼女とそんな話をしていたのは飲み会の席だった。
子供の頃見ていたテレビの話で「ワンナイ」や「トリビアの泉」の話から「水曜のフジテレビ」の話となり、私のフジテレビといえば水曜は19時半から「るろうに剣心」だったのだが…
「ゲームだったら、昔、友達の家にあったにとうしんでんだったらよく遊んでたよ」
いや、渋っ。
やっと出てきたゲームの名前がにとうしんでんは渋っ。
平成末期でそれ聞いて喜ぶのはTAKARAの社員かことぶきつかさ先生くらいだろう。
「じゃ…じゃあ…こう、漫画は…!?何かしら読んだ事はあるだろ!?」
そう、信じられない。私が小学生の時と言えば学校→帰宅→漫画or友達とゲーム→18時からアニメ→20時からゲーム→寝る…と、勉強は?となる毎日を送っていた人間だからだ。
私の生活が正義、彼女の生活が悪とかそんな話ではない。
今ここで会話している男女は決して交わらない人生を送っているのに出会ってしまった。とさえ思える話の合わなさなのだ。
そう、彼女と僕は歳が同じなのだ。同じ時を生きてこの人生の差というのにかなり衝撃的だった。
「漫画は…ピアノの先生の家にあった…
ちびまる子ちゃんと…
かってにシロクマなら読ん」いや渋っ。
ちびまる子ちゃんは分かるよ。僕も歯医者で読んだ。ただかってにシロクマは少女がピアノの先生の御宅で読む漫画なのだろうか!?
いやまあ面白いんだけどさ。
うーん、平成末期でかってにシロクマ…これも相原コージ先生が喜ぶだろう。
「あと、実家にあったのがお父さんとお母さんが好きで「タッチ」があったくらいかな」
うーん…漫画やアニメ、ゲームは「悪」というご両親ですら娘に読ませてしまうタッチ…あだち充先生…流石だぜ。
「・・・くらい、かなぁ。」
渋ッッ!
いや、なんだ!?このラインナップ!?
このラインナップが少女時代なの!?
と、思った事に間違いはないのだが…
彼女は、決して悪い人でも変な人でもない。
ただ、私と生活環境が違うだけ。
ただそれだけで、同じ時代を生きてこれだけ違う人間が居るのかと衝撃的だった。
「そうか…ゲームや漫画はほぼ知らずに育って、テレビのチャンネル権が父親にあったからアニメは見ない…と…」
「でも、お父さんが野球好きだったから私も野球は好き」
「!!…マジか!僕は阪神ファンなんだけど、どこ応援してる!?」
「巨人」
うん。そりゃ彼女は新宿生まれ新宿育ちなんだから仕方ない。
だが、野球は面白い。どこを応援しているかなんて小さな問題なのだ。
阪神を応援している私ですら巨人の選手の顔と名前、何ならどんなカッコイイプレーを魅せてくれるかすらも頭に残っているくらいだ。
だが、彼女は野球が好きだと言うが…
「球場に行った事が…ない!?」
「うん、だって周りにそこまで野球ファンの友達がいる訳でもないし…一人で行くのもな…って感じだし」
「じゃあさ、今度一緒に行こうよ!テレビで見るのももちろん面白いけど、やっぱりこの目で小さな選手たちを全体で観ながら応援するのも最高に楽しいよ!!周りはみんな野球ファンだから知らないオッサンやお姉ちゃんともすぐ仲良くなれちゃうし…あの異様に高額なビールがまた美味いのよ!!!」
そう、私は思った。
彼女はこの世にある「楽しいもの」をまだまだ知らない、と。
偉そうにそう言う私ですら、まだまだ知らないものは多い。
だが、彼女はその私が「損」をしてると感じるくらい知らない。
テレビで野球を見てるのが楽しいなら、球場に行けばもっと楽しいハズ。
それをまだ、知らない。
逆を言えば ー
「え!ほんと!行こう!楽しみ!神宮!?ドーム!?ハマスタ…!?」
o0(タッチを読んでてもそこは「甲子園に連れてって」じゃないんだ…)
大人になった今、それを新しく体験できるという素晴らしさ。
球場応援も、漫画もゲームも、子供の頃に体験し感動し、興奮するものだと私は勝手に思っていた。
だが、それを何も知らずに大人になった今、初めて体験した場合…
人はどうなるのだろうか。
漫画やアニメが好きなら「常識」とまでなっているスタンドも超サイヤ人も北斗神拳も飛天御剣流も…何も知らない大人がそれに出会った時…
人はどうなるのだろうか。
私にできる事はただ一つ。
自分が少年時代に興奮した作品を「分ける」事くらいだ。
「お前には俺の」
「とっておきをくれてやる」
とりあえずシティーハンターを読ませる。
ー 更に時は経ち、新時代令和。
誰が想像できたか、世界はコロナウイルスが流行。
マスクをつけて外を歩くのが当然の世界。
野球や音楽ライブなどは「無観客」での公演。
そんな誰も想像できない現代。
私の携帯電話が鳴った。
そこにはあの時のにとうしんでんの人からの連絡だった。
その内容は ー
とうとうわたしはみつけたよ
愛・情熱・友情・信頼・涙・笑い、全てを網羅し、これでもかとコンパクトにして濃度高めの漢と漢の物語 ー
と、いう訳で今回は少女時代に娯楽に触れず育った大人が見つけた究極の「漫画」とは一体何か?というのをとある師弟のリアルドキュメンタリーで紹介していきたいと思います。
☆彼女は一体何者なのか?
そう、この人。にとうしんでんの人。
彼女は数年前、酒の場で知り合った方。
実はこのブログにもチラっとだけ登場した事がある。
ガンダムダブルオーは実質あの花などと意味不明な事を言っていた人だ。
この時から既にこのドキュメンタリーは始まっていた。
なんなら私の「とっておき(シティーハンター)」を伝授されたその時から彼女はもはや弟子。
私は比古清十郎で彼女は心太…いや、優しすぎて剣客にはそぐわないから剣心と同じ関係なのだ。
しかもiPhoneのメモ機能で絵が描けるよ!と教えてくれたので私が試しにノリで書いたティエリアを気に入ってはくれているが、彼女はロックオン推し。
←公式
ガンダムダブルオーは私が紹介した中でもかなりお気に入りだったみたいで、そのお気に入り具合は鼻歌で劇場版のメインテーマを歌うレベルだ。
バックホーンだとかラルクだとかウーバーワールドだとかが担当していた気もする素晴らしい主題歌たちはまさかの落選。
【▼劇場版のBGM】
ま、彼女とティエリアの共通点メガネくらいしかねーけどな。
が、やはりそんな彼女も時を同じくして生きた女性。
そしてこんなブログを書いてる男の私と酒を飲んでいる訳だからゲームやアニメなんかで話が合わないとなると当然話題は男女の最強の共通・猥談となる。
そんな時、彼女の言った言葉が忘れられない。
「男の子って…お尻で感じるらしいけど…どう?」チラ
「ひ…ひえっ」
何が「どう?」なのか私には分からない。だが、私は「お前も蝋人形にしてやろうかー!?」と冗談抜きで言われたかのような感覚に陥った事だけは事実だった。
そんな私であるが、彼女からすれば「師匠」となるらしい。
シティーハンターは読め!!!!!!!!とゴリ押したものの、彼女が読み終えたシティーハンターの面白さがあって、漫画やアニメの「作品」に対する「面白さ」というものを私に絶対的な信頼を置いてくれた。
そんな彼女…
・・・
…
弟子のシリアナさんが私に勧められて読んだ作品を紹介し、そして最終的に「自分」で発見した「究極の漫画」とは一体何なのか?というのを考えて行きたい。
☆「とっておき」入門編
・最初に読んでもらった漫画
この二作品は私の中では「普段漫画を読まない人でも楽しめる作品」なんじゃないだろうか。と思う。シティーハンターの冴羽リョウで「カッコイイ男」を知ってもらいダイの大冒険で「男の成長」を知ってもらう。
最近、実写やアニメの映画で復活したシティーハンター、そして朝のアニメで新しく放送してるらしいダイの大冒険。名作に時代は関係ないのだと感じさせられる2作品である。
・みんな好きだから読んどけ!な漫画
・幽遊白書
そう、それは90年代…みんな好きだったジャン!?
両手を上げれば「元気玉」イモチョキをすれば「霊丸」傘を持てば「牙突」だっだじゃん!?…俺だけ?
付け足すなら、ここにスラムダンクも入れたい所である。フンヌー
・好きな人はかなり好きだから…!な漫画
ダンボーって何であんな人気なんだ?と未だに思うのは私だけだろうか。
大人気ダンボーが生まれたよつばと!を読むとあんなに人気なのに通算2話しか登場してないのか…となったのを憶えている。だが、ダンボー目当てに「よつばと!」を手に取ったならそれはそれでアリ。なんたってよつばが可愛い。
きっとダンボー目当てで読み始めた事を忘れるであろう。
エヴァに関しては当時新劇場版が人気だったのだがアレを勧めるのも何だか敷居高い気がしたのでアニメ版を分かりやすくしてくれた気のする漫画版を勧めてみた。
勧めたものの…1冊発売につき何年も待った貞本エヴァを待たずにイッキ読みできるなんて…羨ましいわぁ。
・野球が好きなら!な漫画
・メジャー
・ルーキーズ
この勝負…!どうやって勝つの!?という楽しみはメジャーで。
この勝負…!お、お前…!!という涙を流したいならルーキーズ。
シリアナさん的にはルーキーズがかなりお気に入りみたいで漫画を読んだ後にはドラマ版のルーキーズも全話見たとのこと。そう、この作品は明日、今日より好きになれる。
☆「とっておき」慣れてきたら…編
・面白いけど人を選びそうな気がする漫画
面白いんだけど、女子に勧めるか?と聞かれたらウーン…な漫画。
が、シリアナさんは私の弟子だ。当然勧める。
そして流石は弟子。両作品とも楽しめたようだ。
が、仕方がないような気もするが、ここで両作品とも多すぎる登場人物の名前を覚えきれないという事件が発生。そうだね、ジョジョに関して言えばキャラクター名とスタンド名までセットだしね。GANTZに関しては覚えた所で死んじゃう確率高いしね。
そんなシリアナさんはサンリオのポムポムプリンの大ファンである、との事なので、ジョジョの3部を読み終わった彼女に私は…
+
||
ポムナレフを書いてあげた。
ちゃんとイギーも登場させたぜ。
そして、彼女のお気に入りは第五部だそうだ。原作読了後に恥知らずのパープルヘイズという小説も読んだらしい。(私はよひだ君に借りてから何年も読んでない)
そう、五部と言えば意外なキャラクターが再登場する。
五部五部プリンも描いてあげた。
五部仕様だからちゃんと「あばよイギー」させたぜ。
そんな事よりサンリオに謎コラボさせんなって怒られない事を祈るしかない。
・面白いけど頭を使う漫画…!
どれもドラマ化・映画化した名作である。
どれも楽しかったみたいだが、シリアナさんのお気に入りは「ブラッディ・マンデイ」だったそうで、読み終わった後に「いや~まさかあいつが黒幕だとは…!」みたいな話をウキウキと話してくれたのだが勧めた私には「面白かった」以外の記憶がなく、主人公の名前すら記憶になかったという事件が発生。
ライアーゲームなら…!ライアーゲームなら覚えてる…!と渾身の「ナオちゃんてさ…ブゥァカだよね~~~!!!」とフクナガの物真似をするもそれは原作と設定が全く異なるドラマ版のフクナガだったために全く通じなかったのであった。
・恋愛は漫画で憧れるもの…!!【1】
・I''s
個人的には週刊少年ジャンプに現れる「エロ枠」と「恋愛枠」漫画。
この前職場でジャンプのエロ枠と恋愛枠の話になった時に「いちご100%」と「ToLOVEる」だと言われ私は「あれ…I''sは…?」となった。
I’’sは凄いんだぞ…!恋愛枠と見せかけて…
この尻…!漫画界最強の尻描写…!
エロ枠と恋愛枠の両方をイッキに満たしてくれるんだゾ…!!
だよな…!シリアナさん!!(呼ぶな)
・恋愛は漫画で憧れるもの…!!【2】
このブログでこれそのうち訴えられるだろうな…と思うくらい紹介した漫画。
【▼怒られて消える前に】
この漫画はレトロゲーム+ラブコメという無さそうで無かったものを題材としていた。私みたいに古い格闘ゲームが好きな方はそらもう楽しめる。そのゲームが発売された頃の雰囲気を堪能できるから…と思っていたのだが、最終的にはゲームがどうのこうのよりハルオ…!ハルオ…ッ!!と主人公の恋愛を応援している不思議な漫画なのである。
だが、弟子のシリアナさんのおかげで分かった事はゲームの知識とか一切なしにしても恋愛漫画として面白いという事だ。やはり素晴らしい。ハイスコアガール。
この漫画ににとうしんでんのキャラクターが一切出ていない事だけが何だか申し訳ないのであった。
☆「とっておき」アニメ編
「ルパン三世って見た事ないからよく知らない。」とシリアナさんは言う。
「お前は夏休みに金曜ロードショー見たら死ぬ呪いでもかけられてたんか?」と私はマジで思った。
シティーハンターが面白いと思える人間がルパン三世を見てつまらない訳がない…!と私は個人的なお気に入り映画版を勧めた。
逆に声優がどうのを知らないなら風魔一族を見てもらい、次にルパン映画の基本であるvs複製人間からの名作カリオストロの城のコース。
ジャケットが赤より緑の方が多めなのは完全に私の趣味。ルパンのテーマと言えば「大野雄二」も良いですがやはり「チャーリー・コーセイ」 アカイ~ナミヲ~♪
・あの日みた花の名前を僕たちはまだ知らない
これもそのうち訴えられるだろうな…と思うくらい紹介した漫画。
【▼怒られて消える前に】
漫画版(全三巻)とアニメ(全11話)とあるが個人的には漫画版の方が好き。
だが、泣けるのはアニメ版。
そう、主題歌の力は凄い。ドラマ「キッズウォー」でも使われたZONEの「secret base 〜君がくれたもの〜」のアレンジ版が主題歌となっている。
最後の最後、ここでどうせ主題歌流れんだろ分かってんだよ…と思いつつ見るも最初の歌い出し「君と」が聞こえた時には既に涙が流れているのであった。
シリアナさんも当然涙を流す。うむ。それでこそ弟子。
「クレヨンしんちゃんの映画って見た事ないわ」とシリアナさん。
それって逆にスゲーナスゴイデスと私は思った。
クレヨンしんちゃん程原作を読んだ事ある人間なら「よくこの漫画子供に愛されたな…」と思い、映画を見たならば「どうやったらあの漫画からこんな大作が生まれるんだ…」と不思議に思うくらいの作品である。
というか、映画監督って凄いなと思ったのもクレヨンしんちゃん。
「クレヨンしんちゃん」の設定やキャラクターを使って映画を作る…までは分かるのだが、それで泣かされるというのがとにかく凄い。
見てみたいけど多すぎて何見たら良いか分からない!タスケテケスタ!と思った方はとりあえず評判の良い「大人帝国」と「あっぱれ戦国」を見たみてはどうでしょうか…?
・マクロスシリーズ
一応「マクロス2」以外を視聴した私は「愛・おぼえてますか」「プラス」「フロンティア」を勧めた。
愛おぼでマクロスの三角関係と歌の凄みを知り、プラスで戦闘シーンのカッコよさ…みんな大好きフロンティアで締めるという謎のコース。
とりあえずフロンティアで頭に残る数々の歌で鼻歌をダブルオー劇場版のBGMから塗り替えてもらいたい所である。
ガンダムオリジンの漫画を読んでからの08小隊、ポケットの中の戦争…
飛んでSEED、SEEDデスティニー、ダブルオーと見たシリアナさん。
女子にガンダムは…と思ったのだが…ガンダムってモビルスーツがカッコいいとか思わなくても「戦争」をテーマに友情だとか恋愛だとか結構面白いよな?と思った。
で、その狙いは大当たりみたいで08小隊は「ガンダムと見せかけたロミオとジュリエット」ポケ戦は「報われなさに注目」ダブルオーは「絵柄が最近っぽいのでナメてたけど男の子が好きなモン詰まっていた」と紹介したらモビルスーツの名前は一切記憶にないと言っていたがその面白さは伝わったらしい。
SEEDに関しては「当時流行ってたヨ」としかプレゼンした記憶がないのだが、1ヵ月もかからない恐ろしい速度でSEEDとデスティニー(合わせて100話くらい)を視聴していた。いい大人がどうやったらアニメをそんな勢いで視聴できるのか教えて欲しい。トランザムでも使っていたのだろうか。
☆「とっておき」完全に僕の趣味編
・浦沢直樹は読んどけ…ッ!
・MONSTER
他にも「YAWARA!」や「Happy!」など面白い浦沢直樹先生の漫画はあるのだが…私はこの2作を推す。何がって…どちらも読み始めたら止まらない…ッ!!
面白い!とにかく面白いのだ。勧めたついでに私も久々にこの両作品を読んだのだがやはり止まらない…!2作を3日で読み終えてしまった…!!
仕事とかで横柄な人、自分勝手なムカつく人に出会った時、普段なら「法律さえ無ければぶっ殺してんだけどなぁ」と思っていたのだが(問題あり)最近では「なんだ511キンダーハイム出身の人か」と冷静になれる。
…あれ…511キンダーハイム出身は…僕だった…?
・エロ×恋愛…北崎先生も読んどけ!
・オレ×ヨメ
・このSを見よ!
僕は「たとえばこんなラブソング」や「なぎさMe公認」もおススメですが、あれは学生をテーマとした漫画…大人が読むなら大人をテーマとした漫画だ!
「クピドの悪戯」シリーズは性にかかわるちょっと変わった悩み?をもった主人公をテーマとした漫画。シリアナさんには喜んでもらえる事間違いなしだろう。
エロい女の子達がたくさん登場するのだが変ににリアルなのが魅力。
この前、コンビニに立ち寄った時に驚きの…
新シリーズが始まっていた!!
楽しみだ…北崎先生…!楽しみにしてますよ!!
・熱い漫画…島本和彦先生も読んどけ!!
熱さは全てを解決し、全てを面白くすると私は信じている。
それは例えガンダムをよく知らなくても。そんなに漫画を知らなくても。だと思った。
Gガンダムの方はアニメでやっていたGガンダムを島本先生がただ熱く書き上げた版だと思っているので最初から読めばまあ話には入っていけるだろう。だがアオイホノオはどうだろうか。
漫画で漫画家志望が漫画家を妬みながら漫画家を目指す漫画だ。要はアオイホノオに登場する実在する漫画を知らなければあまり楽しめないのでは…?と思ったのだが…
シリアナさん、タッチは得意分野だった事が幸いした。
そしてアオイホノオを読んだ彼女は…
コレがどれだけ素晴らしい絵なのかを理解してくれた。
【▼素晴らしい絵】
・原哲夫先生の漫画は…イイぞ…!!
完全に僕の趣味であるが、やはり男が男のために命を張るというのは心をグッとさせるものがある。
そんな男になりたい…!と思わされる漫画を女子に勧めてどーすんだと思う所はあるものの、僕の考えは逆にハズレ。原哲夫先生の熱い漫画はシリアナさんにも大ヒットだった。
特に花の慶次の主人公、慶次の男らしさを理解してくれるのは勧めた私としてもかなり嬉しい。
そして、ガンダムだとかジョジョだとか色々勧めすぎたせいでシリアナさんはどこかおかしくなってしまったようだ。
北斗の拳のレイvsユダ戦がお気に入りの様子。おお…!(ユダ感)
そしてその後来た連絡が…
「フ…レイ おれの心の中には…」
←ガンダムSEEDのフレイ氏
おかしくなってしまったようだ。
この人も511キンダーハイム出身だったのか…。
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私の「とっておき」を分けてから数年の時が経った。
平成という時代は終わり、令和という新時代に突入した。
弟子のシリアナさんはとにかく漫画を読み、アニメを見た。
そして、作品に触れるという素晴らしさを知った。
正直言って、私が彼女に勧めた漫画やアニメなんて自分の中では一部である。
私が昔に色々と見て「面白いと思ってもらえると思えるもの」を勧めただけだ。
だから私の勧める漫画は面白いと言われても嬉しいがあまりピンとは来ない。
小説も漫画もアニメもゲームも私からすれば「自分が面白そう」と思って手に取り、それを自分の目で見て「面白かった」か「つまらなかった」かを判断するものだと思う。
流行りや誰かと話を合わせるためでも何でも良いと思う。
それはただのキッカケにしかすぎない。
そして、私も今回長い年月をかけてキッカケを作ったに過ぎない。
そんな彼女から連絡がきた。
とうとうわたしはみつけたよ
愛・情熱・友情・信頼・涙・笑い、全てを網羅し、これでもかとコンパクトにして濃度高めの漢と漢の物語
にとうしんでんとタッチとかってにシロクマで形成された彼女、シリアナさんがここ数年で読んだ漫画は数百冊、見たアニメの時間も数百時間…
改めてそんな弟子の彼女が自分で見つけた作品とは…
問:少女時代に娯楽に触れず育った大人が見つけた究極の「漫画」とは一体何か?
答:「おいしい給食」(全2巻)
なんでそうなった。('ω')ノ
いや、まあ、逆に弟子に勧められて読んだよ…!確かに美味しそうだった!もう食べる事のない給食美味しそうだった…!!ただ…!
なんでこの漫画!?
今まで読んできた漫画の感性ドコ行った!?
なんと言うかこう…HUNTER×HUNTERとか…鋼の錬金術師とか…ッ!
なんなら愛・情熱・友情・信頼・涙・笑い、全てを網羅していると思われる世界一売れた漫画…
ワンピースをスルーしてまでもか!?
こ…
これは…あれか…
私は…弟子のシリアナさんを…
育 成 失 敗 …
ー だが それも
よくある事だ ー