リョウ・サカザキは妹のユリを助け出そうとサウスタウン中をバイクで走り回っていた。
「ユリ・・・必ず助け出してやる！」
極限流空手の使い手、リョウ・サカザキ。
彼の妹、ユリが誘拐されるところからこのゲームは始まる。
リョウはバイクで移動し、この街の格闘家たちを倒し、妹の居所を探る。
「ｵｰｯｽ！」
「それらしい女の子ならチャイナ・タウンで見かけたぜ・・」
小さな情報であるが、それを頼りに妹のユリを捜索する。
敵を倒し、移動中のリョウからは妹を捜す彼の心情が読み取れる。
「もっと技に磨きをかけなければ！」
妹が心配ではあるが、やはり格闘家であると感じられる。
「こうなったら町中の奴等をぶっ飛ばしてでも探し出してやる。」
もはや格闘家としてなのか妹を心配してなのかようわからない精神状態となってしまうリョウ。彼の精神状態も心配であるが、袖のない胴着・ゲタ・ノーヘルでマフラー左出しの謎アメリカンを運転する彼が操作ミスで交通事故に合わない事だけを私は祈る事しかできない。きっと常人では不可能と思われるゲタでギアを上げ下げするのも極限流奥義なのだろう。
そして彼はとうとう有力な情報を入手する。
「私が知っている事は、ユリが港の軍事施設にいるという話だけ」
やっとマトモな情報を入手したリョウ。町中の奴等をぶっ飛ばした甲斐があった。
そして、そんな情報を得たリョウはもちろんそこへ向かう。
「港までは、案内しよう。だが空母の中までは、ごめんだぜ。」
とうとう誘拐された妹に近づくリョウ。
その時のリョウの心情が…
「武器をもった奴が相手なら」
「「覇王翔吼拳」を使わざるを得ない」
覇王翔吼拳（はおうしょうこうけん）
それは一体何なのか。武器を持った相手には使わざるを得ないソレ。
それは…格闘ゲームで「初」と言われた歴史的な必殺技。
超必殺技である。
必殺技の上を行く技、超必殺技だ。
極限流空手の奥義である「気」を相手にぶつける「虎煌拳」
が、これである。離れた相手に当てる事ができる。
そして、超必殺技の「覇王翔吼拳」が
コレ。
飛ばす気の大きさから虎煌拳と訳が違う事は一目瞭然。
↓↘→+Aボタンで出せる虎煌拳とはコマンド入力の難しさも全然違う。
これぞ超必殺技。凄い。凄いぜ覇王翔吼拳。
武器を持った奴が相手なら「覇王翔吼拳」を使わざるを得ない。
そう、軍事施設の空母に向かうリョウはこれから闘うであろう相手が拳銃を使ってくることを想定し、禁断の奥義「覇王翔吼拳」を使わざるを得ないと感じた。
リョウの本気度がこちらにも伝わる。
港の空母に着いたリョウ。
そこで待ち構える軍人「ジョン」に出会った時、少年だった私は思った。
ジョン…お前…
武器、持ってなくね？と。
正々堂々闘ってるぽくね？と。
でも覇王翔吼拳を使わざるを得ない。
ジョンは残念ながら軍人ではあるが正々堂々とした男であり、ナイフや銃など軍人さんが使いそうな武器を使う訳ではなかった。それでも覇王翔吼拳を使わざるを得ないと言ったリョウは少し期待外れだった。（…か、どうかは不明）
そもそも誰も武器を持っているなんてリョウに伝えてないけどな。
そして、武器を持ってなかった残念なジョンを倒した後に登場するのが…
武器持ってる。
ラスボス手前の男、ミスターＢＩＧはリョウが待ち望んでいた武器を持っていた男。
だが
棒だ。
太鼓の達人ガチ勢の人が持ってるアレを武器にする男、ミスターBIG。
これにはきっとリョウもガッカリだろう。何だこの棒持ったハゲは、銃を出せ銃を。と感じた事だろう。（想像）
極限流空手の凄みは銃でも何でも覇王翔吼拳でなんとかしちゃう所だという事を我々プレーヤーに見せつけたかったであろうにやっと出てきた「武器を持ったヤツ」が棒でハゲではリョウが可哀想だ。
だが、「格闘ゲーム」というジャンルだ。「格闘」だ。
格闘と言えば素手で各々が磨いた流派の技を競うアレだ。
リョウが勝手に期待した「軍人」で「武器」で更に「銃」を持ったキャラクターなんか存在するのだろうか。
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全部兼ね備えたの居た。
と、いう訳で今回は「武器を持った奴が相手なら覇王翔吼拳を使わざるを得ない」らしいのだが、実際使ったらどうなるのか？というのを考えていく回にしたいと思います。
☆早速だが覇王翔吼拳を使わざるを得ない。
今回リョウに覇王翔吼拳を使わざるを得ないとさせたのがKOFシリーズでリョウと共演する女性「ウィップ」氏だ。
KOFシリーズでも軍人だけで構成される「怒チーム」のメンバーであり…
鞭という武器。
予約をしてお金を払ってまで女性にムチで叩かれた事がある人も居るかもしれないが、彼女は別にそこまでせんでもAボタン1つ押せば叩いてくれるという素敵な人だ。
お金でなくゲージを使う事により
一度に26回ムチで叩いてくれる。
と、お得なのかどうかは分からないが棒でハゲのオッサンより16歳（自称）でムチで軍人のお姉ちゃんが相手ならさぞリョウも覇王翔吼拳を使わざるを得ないだろう。
そして、ムチを使う彼女「ウィップ」の凄みはここで終わらない。
ムチだけでなく銃まで装備。
しかも…
２丁。
ムチに加え確実に形の違う銃を二つも持ち合わせている。
最初の銃の威力は威嚇に使うのか地面に撃ってこんなモンであるが2丁目の銃に関しては…
確実に人をぶち殺すために用意したとしか思えない威力だという事が見てるだけで分かる。
こ…これには流石のリョウも…
覇王翔吼拳を使わざるを得ない。
いざ…尋常に…！
勝負！！
理想の対戦相手にとうとう出会えたリョウ。
これには奥義「覇王翔吼拳」をぶち込まざるを得ない。
「覇王…！」
今まで出会ったのは武器を使わないガッカリな軍人、そしてハゲ棒。
そんな二人と比べたら最高すぎる16歳（自称）の可愛い美少女でムチどころか拳銃を2丁も用意してくれた最高の相手。
「翔吼拳！！」
この覇王翔吼拳はリョウからすればもはや愛。
そう、彼は今理想の相手と出会ったのだ。その想いは覇王翔吼拳となる。
届け、リョウの愛！
そんな巨大な愛の塊となった覇王翔吼拳…それに対してウィップは…！
ウィップの銃はどう応えるのか…！！
全然駄目じゃん覇王翔吼拳。
覇王翔吼拳に対しまさかの完全無敵ウィップのスーパーブラックホーク。
相打ちだとかじゃなくて覇王翔吼拳をすり抜けてからリョウに銃弾直撃。
駄目じゃん覇王翔吼拳。
そして調べた所によると、無敵だけでなく…
ガード不能。強ぇ。
問：「武器を持った奴が相手なら覇王翔吼拳を使わざるを得ない」らしいのだが、実際使ったらどうなるのか？
答：ブチ抜かれる。
☆では、どうせざるを得ないのか？
ガード不能だ。格闘ゲームでは「ズル」と言われるアレだ。ガー不。
そして「完全無敵」だ。これもずるい。
そんな最強の必殺技を出されたら極限流はどう対処したら良いのだ。
あたかも銃が来ても極限流なら余裕です。とでも言いたげな自信だったのに…これでは極限流門下生を増やすためにKOFという大きな大会参加しているのにもかかわらず覇王翔吼拳にも勝てる銃、それがスーパーブラックホーク。という宣伝になってしまっている。軍隊へ入隊する人が増えてしまう。
ではこのウィップのスーパーブラックホークに対して極限流はどうすれば良いのか。
「ガード不能」「完全無敵」というだけでどうしても勝てる未来が見えない。
下位互換の「虎煌拳」でも昇龍拳のような「虎砲」でもきっと駄目だろう。
秘奥義である龍虎乱舞なんて突進している時点でブチ抜かれに行くようなものであろう。
やはり勝てる未来は見えない…か…。
なら、負けなければ良いのではないか？
そう、勝てなくとも負けない。負けない事の方が大事なのでは。
だったら一つだけ、可能性がある。それは…！
問：完全無敵、ガード不能の「スーパーブラックホーク」に負けないためにはどうしたら良いのか？
答：極限流奥義「上段受け」を使わざるを得ない。
銃弾くらい捌けるようになる、それが極限流。
きっとそんなキャッチコピーで全世界に進出を狙うであろう極限流。
だが、この特殊技「上段受け」はKOF6作目の「KOF99」からの新技なのだ。
とかほざいていた頃のリョウはまだ習得していない技だ。
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と、いう事は…もし…
彼が銃を持っていた場合、覇王翔吼拳を使った所で完全無敵のガード不能でブチ抜かれ妹のユリは救出できず龍虎の拳２も発売されなかったかもしれないという恐ろしい未来があったのかもしれない・・・。
良かったね、リョウ…
作中出てくる武器がだけで。
('ω')o0（みんなも初めて見た時に「外道はてめーだろ」って思いましたよね？）
