オススメの恋愛漫画は?と聞かれれば
そう、紫門ふみ先生の漫画だ、と即答しよう。
この人の描く漫画は、何故こんなにも面白いのだろうか?と思う。
まず、初めて読んだ柴門ふみ先生の漫画は「東京ラブストーリー」だった。
ドラマとしても有名だが、私は「柴門ふみ」先生の作品として注目。
この、赤名リカという女性が、不思議な魅力を持っている。
実際こんな友人が居たら嫌なのか良いのかも想像付かない。
この主人公「カンチ」⁽リカの右₎を一方的に愛する「リカ」
だが、カンチの心は「さとみ」⁽そのカンチの右⁾に…
「さとみ」の心は「三上」⁽リカの左₎に…
そして有名なセリフ「カーンチ、セックスしよっ」…ッ!!
よ…読んでくれっ!
東京ラブストーリーで柴門ふみ先生の恋愛漫画の虜になった私が次に読んだのが…
「あすなろ白書」だ、これもまた面白い。
90年代前半の大学生たちの恋愛漫画だ。
これがまた読んだ感想が「全然上手くいかねぇーっ」と叫びたくなる大学生の恋愛模様。
しかも最終話の感想が色々と「え…終わりコレ!?」と感じるものなのだが…
第二部もあるので安心。主人公の「なるみ」はOLになって登場。
最後は一応、スッキリと終わった記憶があります。
そしてまだまだ、柴門ふみ先生の漫画は2000年代に突入してもバリバリだ。
「小早川伸木の恋」だ。
妻も居る、子供も居る、職業はお医者様という男なら嫉妬で狂いそうなくらい完璧な男、「小早川伸木」が「恋」をするというタイトル通りの漫画である。
完璧超人であるお医者様「伸木」
その奥様、彼女の伸木に対する嫉妬も中々な「妙子」
電話越しに「仕事で遅くなる」と伝えた伸木に「ホントは別のとこにいるんじゃないの?」と早くも浮気を疑いまくる妙子。
正直な所、伸木も疲れているらしいが娘の「みすずちゃん」のため、毎日頑張る伸木。
そんな時、伸木は盆栽教室で出会った女性
「作田カナ」に恋をする -
という、非常に大人な漫画である。つーか浮気。
でも、面白い、面白いのですよ、柴門ふみ漫画。
個人的にとてもオススメな柴門ふみ先生の漫画は…
「同窓生」だ。
中学生の頃に両想いだったが結局それぞれの人生を歩む「あけひ」と「健太」⁽右の男女⁾
この二人は同窓会で再び出会う事となり、惹かれあっていく。
「あけひ」は既婚者であった。だが、美容師である旦那のモラハラに苦しんでいた。
そしてそんな「あけひ」・・・
何か妙に可愛い。
ドラマ版は「稲森いずみ」さんが演じてましたね。
うーん、これは健太も恋に落ちますわ。
と…今回は「柴門ふみ先生の漫画大好き部」ではないので、柴門ふみ先生の漫画の紹介はこの辺でお終い。
で、何で柴門ふみ先生漫画はこんなに面白いのか…?
私が思うに…
大人向けな大人な恋を題材にしているから!ではないか、と。
そう、まず中学生や高校生が読んで「共感」「納得」できる様な漫画じゃない、と思う。
舞台が社会である事が多い、というか学生の方が珍しいくらいだ。
大人になった今、読んでみると主人公たちの葛藤や悩みが理解でき、そこでとる行動、予想外な展開、そして肉体関係。と、全然不思議でもない。
というか、ありそうで無い、いや実際あってもおかしくないと思える状況、人間関係がまた面白い。
そう、柴門ふみ先生の漫画は「大人が読む大人の恋愛漫画」なのだ。
じゃあ、「大人が読む子供の恋愛漫画」は?
そう、恋愛漫画と言えば「子供」という表現が合っているかは解らないが基本的に「高校生」が題材じゃないだろうか?
主人公も、その相手も、周りも「高校生」というのがポイント。
一緒に居ただとかキスをしただとかそんなんで盛り上がるのだ。
肉体関係なんてそんなクレイジーケンバンドみたいな単語はない。
そう、心を無にし、気付けば清らかになる恋愛、それができるのが10代の学生なのだ。
花男も…!
ご近所も…!
イタキスも…ッ!!
ハイスコアガールも…ッ!!
と、いう訳で今回は何度もこのブログで取り扱う素敵な恋愛漫画「ハイスコアガール」は結局どんな風な終わり方を迎えたのか?というのを紹介する回にしたいと思います。
【▼その1:小学生 出会いと別れ編】
【▼その2:中学生 再会編】
【▼その3:中学生 日高さん登場編】
【▼その4:高校生 恋する日高さん編】
【▼その5:高校生 上手くいかない大野さん編】
【▼その6:高校生 矢口君、大野さんのために頑張る編】
【▼その7:高校生 大野さんvs日高さん編】
1-CREDIT:「ひとりの男として…」
ガイル少佐。
この漫画では欠かせない男、ガイル少佐。
彼は主人公「矢口君」が困った時に現れる。
そして、矢口君に声をかける。
ガイル少佐の「男として」の助言だ。
だが、この時、ガイル少佐も困っていた。
「今は なぜだか レディーがいる」
その時、矢口君の横には
大野さんが居た。
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原付と免許を取得した矢口君。
それを大野さんに見せびらかそうと会いに行くも…
大野さんは何だか悲しそうな顔をしていた。
矢口君に会う前に言われた言葉、それは再び日本を離れて海外で暮らす事に決まったという萌美先生からの通知。
せっかく何年もかけて矢口君と仲良くなった大野さんにとってそれはとても厳しい現実だった。
「今までどおり もう仲良くできねぇってこと…」
「あの表情…何かあったとしか思えねぇ…」
流石は矢口君。
大野さんの表情一つで何でもわかっちゃう。
だが、さすがにまた日本から離れてしまうという事には気付けてない。
矢口君がその予感に対し、何かヘコんでるのもまた事実。
そんな時に現れる…
ガイル少佐!
そして、少佐は矢口君に言う…
「その苦しみがいったいなんなのか」
「解き明かすのだ!!」
矢口君は考えた。
小学生のころを思い返す。
「思い出すだけでもムカッ腹の立つやつだったのに」
「俺にとって大野の存在が」
「ここまで大きくなるとは」
それは何故なのか。
「楽しかったんじゃないのか」
「楽しかった 大野というのが一番楽しかった」
「その 熱い心の正体はなんだ」
ガイル少佐は問う。それは一体なんだと。
矢口君、ようやく自分の心に素直になる。
そしてその矢口君の素直な気持ちを聞いた大野姉は…
うぜぇなぁ。(;´Д`)
「…んでこれからどーすんの」
「自覚したからにはもう戻れないわよ」
「まさか何も行動にうつさないつもりじゃないでしょうね」
いきなり普通の女子大生に戻る姉。
「己の気持ちを貫く覚悟はできてるの?」
普通に恋愛相談を受ける姉、そんな悩む矢口君の横に…
うぜぇなぁ。(;´Д`)
息子の初恋にテンション上がりまくりな矢口ママ。
そして矢口君を日々支えるガイル少佐は…!
言ってる事の意味が分からない(;´Д`)
「考えっ…てないわけじゃねえよ!色々悩んでるよ…!!」
もう、マトモなのは矢口君だけ。
ママも姉も少佐もなんかおかしくなってきた中マトモなのはクズ一人。
だが、そんな矢口君は大野さんへ気持ちを伝えるのに一つ引っかかっていることがあった。
「大野との勝負はまだついちゃいねぇ…決着もついてないのに…」
「浮かれた気持ちなんてなれねぇ」
なんの勝負?
一体何の勝負だと言うのか。
私と同じ疑問を持ったのは大野姉…。
「勝負ってのはゲーム対決って話?」
「そうだよ」
早く告っちまえよ。
僕もそう思う。(`・ω・´)
自分の心に正直になった矢口君だが、どうしても引っかかるのは…
中学生の修学旅行の時のスト2の大会。
今まで大野さんに勝ちたい一心で修行してきた彼は決勝戦で大野さんを破り、優勝するものの、因縁のライバルである大野さん側の筐体はパンチボタンが故障。
その後、お互い万全の状態で再戦という機会は今に至るまでなし。
その事があったから今の関係があるような気もするのだが、やはり矢口君的にはソコはハッキリとさせたい所のようだ。
矢口君の友人、土井君は言った。
「「スーパーストリートファイター2X」全国大会」
「これに大野さんと出場して優勝するんだよ」
「優勝して愛の告白だ」
「これならハルオも納得いくやり方じゃねぇか?」
「…大阪… 大会…」
「再戦を…決着をつけたい…」
「それで もし俺が優勝したら ---」
矢口君の心は決まった。
その大阪で行われるスト2の大会。
それに優勝し、大野さんに告白する。
そう、これが矢口君の心にある2つの事を一気に解決する方法。
それを聞いた矢口君のママと大野姉は…
うぜぇなぁ。(;´Д`)
中学生のころの大会も大阪での事だった。
あの大野さん側にハンデがついた戦いは決着でもなんでもない。
「もし…あいつがいいと言うなら」
矢口君はあの時の決着をつけたいと思っている。
そして自分の想いを伝える -
矢口君がそんな事を考えてる時、矢口ママと大野姉は…
うぜぇなぁ。(;´Д`)
帰宅するなり大野さんに矢口君が大阪大会に一緒に出場したいと言っているという事を伝える姉。
「ハルオくんの本気 受け止めてあげなさいよ晶…」
ゲームの事などよく分からないが、矢口君の気持ちは伝わった姉。
そんな姉は大野さんに行くようにと伝える。
もちろん大野さんに断る理由など、ない。
だが、一つだけ問題があった。
「お嬢様の遠征旅行なんて萌美先生がお許しになるのか…」
と、心配するじいや。
その通り。
なんだかんだ言っても高校生の男女だ。
何か間違えがあっては困ると以前萌美先生は矢口君に直接言ったのだ。
だが、矢口君がそんな人じゃないというのも理解した萌美先生。
そう、ゲームのイベントAOUショーのデートを許した今の萌美先生なら…!
ですよね。
「相手の男性は…例の矢口春雄さんですか…」と一応確認し…。
「…少々あきれ返ったのでその日は実家に帰ります」と、萌美先生。
…?
「よかったですねお嬢様…」
「萌美先生は行くなとも許さないとも言ってません…」
「気を遣ってか当日は外出するとも…」
も…萌美…ッ!!
萌美先生は大野さんと矢口君の旅行を許した。
それは多分、大野さんが海外へ行くことを知っているから。
日本でのやりのこした事、それこそ人間関係に決着をつけさせてあげること。
萌美先生にできる事は、あとはそれくらいだった。
そして、気が付けば大阪遠征の日がきた。
大阪行きの新幹線に乗る矢口君と大野さん。
そして時を同じくして
大野姉は大野さんがロスへ移住する件を知る。
「何が大野家の方針よ…!!」
元々は長女である大野姉がその「大野家の方針」に従い生きていくハズであったのだが、彼女は自分の自由がなくなるのが嫌だと妹の大野さんに全て押し付けた。
その結果がコレであった。
妹と矢口君の恋を応援してきた姉。
それが自分の「大野家の方針」の生活の放棄のせいで全てダメになろうとしている。
「晶になんて詫びればいいの…」
「ハルオ君はやっと自分の気持ちに気がついたのに…」
そして姉は、ある事に気が付く。
「…あの子がもし…ハルオくんの思惑に勘づいていたとしたら…」
「自分との縁を断ち切ろうしているのなら…」
ハルオくんは勝って告白
晶は勝って決別…
2-CREDIT:「…本当にかわいいな…」
矢口君と大野さんは大阪に到着。
せっかく大会の日前日に前乗りしてきたので観光かと思いきや…ゲーセン巡りだそうで。
だが、しっかりとたこ焼きを食べちゃう大野さん。モガー
大阪までくるも矢口君と大野さんはストゼロ。別に関西に来んでもできるがなと思うものの、大野さんも矢口君も一緒にゲームしているこの時が心地いいのだ。
大野さんもご満悦のようでムフーだ。
だが、矢口君はふと思う。
「久しぶりに大野とゲーセンで遊んでうかれまくってるけど…明日が大会なんだよなぁ…」
そう、明日は彼にとってとても大事な大会。
優勝して愛の告白、の予定なのだ。
そのために心の準備から腕前の調整やら色々とすべきなのだろうが…
それをどうでもよくさせてしまう大野さんの魅力。むぎぎー だ。
ゲーセンで遊びまくりまたお腹が減ってしまった大野さんは二度目のたこ焼き。
それを矢口君にあーんだ。
「いや…いいって…そういう…」
「……」
だが、矢口君は大野さんのあーんに照れまくりだ。
矢口君…いや…ハルオ…。
男を見せろ、矢口ハルオ…ッ!
ぶっこまれる。
ほらぁ。男を見せないからぁ(´・ω・`)
「見てられねぇぜ…!!」
「あんなにいがみ合ってた仲だったのに…今じゃどうだ?」
困った時に現れる少佐。それと大野さんに泣いている所を救われたザンギ。
軽く大野さんと矢口君の保護者的二人は楽しそうな男女二人を見て思う。
「できればお前たち二人を 陰からずっと見守っていたい…!!」
たこ焼きを食べた彼らが向かうのは…
やっぱりゲーセン。
ほんと、観光を少しはしなさいよ(`・ω・´)
楽しそうに遊ぶも大会前日だというのに矢口君、大野さんに格闘ゲームで一勝もできない。
明日に影響が出る!と格ゲーは中止。そこで選んだゲームが…
いいよねぇ、ダイナマイト刑事、懐かしい。
といっても、私はどちらかと言えばバーチャコップの方が遊んだ。
ダイナマイト刑事で覚えているのは…
助けなきゃだめ?このブ…大統領の娘。と思った事くらいだ。
「おお…なんか…久し振りだな…協力プレイで大野とゲームすんのは」
そういえば、久々。
小学生の頃、よくファイナルファイトを全クリしていたが、その後は気まずいファイナルファイトを一緒にやってたくらいしか記憶にはない。
二人は息ピッタリ。
二人は息ピッタリ。
ちなみに、このブログを書いている私と矢口君は…
同じ事思ってたみたいだ。
・
・
・
大阪でゲーセンを満喫した矢口君だったが…夜、ホテルに着くも全然眠気が起きなかった。
やはり明日の大会の事で頭がいっぱいだからであろうか。
そういえば中学生の頃の大会で筐体の前に立つと思いのほか緊張しまくりだった矢口くんが懐かしい。
と、いう考えは大外れで隣の部屋に居る大野さんが気になってしょうがないみたいだ。仕方がない、気になる女子が隣の部屋に居るんだ、どきどきしちゃうよね。
しかも壁めっちゃ薄いし。
そこで矢口君は壁が薄いことを利用し、大野さんに話しかける。
クソ野郎だった。
大野さんがお化けの類が苦手な事を知っている矢口君。
緊張からか、部屋で暇だからか、昼間大野さんに格ゲーで勝てなかったからだろうか、心理攻撃で挑む。
だが、矢口君は大野さんが好きなのだ。
どれだけ怖いのが苦手か知っている大野さん相手にそんな子供っぽい事はしない。
クズだった。
と、いうのは私の勘違いで、久々に登場クズ矢口。
「額縁の裏とかちゃんとチェックしたんか~?」
意地悪なクズ、矢口君の問いかけに大野さんからの反応は…
本物のお札が額縁の裏から登場。
クズ矢口かと思いきやノストラ矢口の大予言だった。(意味不明)
なんとなくチェックしたら本物のお札があって大野さんはびっくりし、額縁を落として割ってしまったようだ。
スプラッタハウスもだめ、ゲームセンターがしゃどくろもダメ。
とにかくお化けや怖い系のものが苦手な大野さんは…
・
・
矢口君の部屋から離れようとしない。
そして気が付けば明日は大会だというのに、夜中の1時。
矢口君も大野さんも早く寝た方が良い気もするのだが、大野さんが動かない。
「俺はお前のオバケ部屋で寝るからよ…お前は俺の部屋で…」
紳士な矢口君が考えた策は自分の部屋とお札のあった大野さんの部屋を取り換える事。
もっと早くこの策を浮かんでいたらさっさと寝れ…
大野さん可愛すぎ。
一人で寝るのが怖い大野さん、矢口君の服を掴み引き止める。
うん、可愛すぎる。
そんな可愛いすぎる大野さんを目の前に矢口君は…
一緒の布団で寝ることに。
不意ではあるがさっきまで隣の部屋に居るだけで寝れなかったはずの大野さんが今は何故だか一緒の布団にいる。
矢口君はこんな状況で寝れる訳がない。
「寝な…寝なさいよもう・・・」
自分が寝れないのなら、先に大野さんに寝るように言う。
そう言われた大野さんは…
大野さん可愛すぎ(*'ω'*)
こんな可愛すぎる大野さんを真横に野獣・矢口ハルオは…!
紳士だった。
大野さんが寝ないのなら仕方がない、自分が寝るしかないと思う矢口君。
だが・・・
大野さん、くすぐり攻撃。(`・ω・´)
思いのほか効く矢口君。
「やめなさいって・・・!お前は…!」
大会前日の夜・・・
矢口君の横には
大野さんが居た。
翌日のストリートファイターの大会。
そう、その大会に出るために矢口君と大野さんは大阪に来たのだ。
一緒の布団に入るためではない。
大会に参加する矢口君も大野さんももちろん強豪プレーヤー。
矢口君vs大野さん
二人は中学生の時以来久々に大阪の大舞台で戦う事となる。
昨日まで仲良くしてた二人はこの勝負に詰まっている想いが色々とある。
特に矢口君の方。
この大会で小学生の頃からハッキリしなかったゲームの勝敗を決め、自分の想いを伝える。
彼が生きて来た中で一番大きな舞台、そして一番大事な場面。
大野さんはただそれに応えるのみ。
だが、大野さんも矢口君に伝えなくてはならない事がある。
今、筐体の前に居る二人はライバル。
パンチボタンが壊れているハンデもない。
この勝負で、決まる。
ザンギを選択する大野さん。
今、一体何を思っているのだろうか。
ガイルを選択する矢口君は考えていた。
「最初は - 憎くて - 忌々しくて -」
「いけすかねぇ存在だった・・・」
「今となっては -」
死ぬほど愛してるぜ…!!
今、大野さんと矢口君の戦いが始まった。
3-CREDIT:「だから今こそ 全力でぶつける」
1ラウンド目は大野さんの圧勝。
「矢口選手何もできず!!」
実況もそういうように、矢口君が防戦一方な所にザンギエフの投げ技で攻める。
これは前回、日高さんも驚く「立ちスクリュー」が為せる戦法なのだ。
そして、大野さんは矢口君に勝たせる気はゼロというのが表情から伝わってくる。
そう、これがパンチボタンのハンデなど一切ない大野さんの実力。
矢口君も「さすがだぜ大野・・・」と感服気味。
だが、ここで諦める訳にはいかないのだ。
そんな時、ガイル少佐が矢口君に話しかける。
「一発イッとくか!?」
は?何を?と聞きたい所だが、矢口君は少佐の言葉に即答。
「おうよ・・・!!」
え?何を?と聞きたい所だがこの矢口君の表情、ふざけている訳ではなさそうだ。
ファネッフ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
あれだ、前回の大阪大会で緊張をほぐすには「手のひらに人って字を3回書いてそれを口元に…」と矢口君に教えるも全然不意打ちのファネッフーと同じだ!!
で、「少しは緊張が解けただろ!」とドヤ顔するもファネッフー喰らった矢口君、目がロンパっちゃってるから緊張が解けた所ではないのでは?と思いきや
「お…おう…!」って、まさかの普通に効果があったファネッフー。
で、今回のファネッフーの効果はどうだろうか?
白目剥いちゃった。
と、見せかけ良い顔でROUND2に突入。
結局効果は抜群のファネッフーであった(`・ω・´)
矢口君、大野さんを倒し1対1へ。
きたぜ大野
お前と俺… どっちが強ぇか…
白黒つけるときが…!!!
大きな大会という舞台、何年も待った因縁の対決。
そして、その全てが決まる最終ラウンド。
矢口君の興奮は最高潮に達しているであろう。
それは多分、大野さんも同じだ。
前回の大会、パンチボタンが効かない状態だったとは言え、彼女は負けているのだ。
今回、最高の場所・状態でこの大会に挑んでいるのは大野さんもまた同じ。
そしてファイナルラウンド。
どう足掻いても、このラウンドで全て決まる。
ガイル少佐もだ。
小学生の時から矢口君と大野さんを見てきている。
その二人の戦いの結末を見れるのだから、多分彼もテンションはMAX。
そして、矢口君に声をかける。
「ハルオ」
ガイル少佐が矢口君にかけた言葉は…
意味不明だった。
会場はレベルの高い矢口君と大野さんの勝負で大盛り上がり。
そして始まる最終ラウンド。
そんな最終ラウンドの最中、矢口君は考えていた。
「大野…お前には…」
「死ぬほど感謝してるんだ」
矢口君はゲームさえあれば良い、と思えるような小学生だった。
勉強もできず、特技はゲームだけの矢口君。
他人からバカにされようが、ゲームが支えだった。
ある日ゲームセンターで仲良くなった「同志」の大野さん。
だが、その大野さんとゲームを通して変わった。
今では、大野さん自身も矢口君の支えとなっている。
そして大野さんのおかげで全ての事がより楽しくなった。
「惚れたやつとともに 夢中に…真剣になれたことが」
これが、大野さんと出会った変わった矢口君。
彼はこの変化をくれた大野さんに心から感謝していた。
「だから今こそ 全力でぶつける」
最終ラウンドはもう、いつ終わっても不思議はない所だった。
両者とも体力はほぼ互角。
そして、両者ともパンチ一発喰らったらお終いという所まで勝負は来ていた。
これが、この二人の戦い。
大野さんは強い。
だが、矢口君はその大野さんを倒したい一心で今までゲームをしていたのだ。
その二人の戦いはあと両者あと一発で終了。
どちらが勝者でもおかしくない。
だが、矢口君には作戦があった。
相手が離れた場所に居るならば飛び道具であるソニックブーム。
そして、そのソニックブームを喰らってもガードしてもダメージは受ける。
そのソニックブームを当たらないためにジャンプをして攻撃をしようものなら…
しゃがみ強パンチのアッパー。
これで迎撃できる。
残りライフがパンチ一発分となるならばガイル的にはこの戦法。
ちなみに大野さんの操るザンギエフは近づいてガード不能の投げ技を出すキャラクターなので、言うならばガイルと相性の悪いキャラクターなのである。
「跳んでこい大野 跳んでこい…」
大野さんのザンギが跳ぶ瞬間、矢口君は見逃さない。
ザンギエフが浮いた瞬間、アッパーで迎撃だ。
矢口君は心の中で叫ぶ。
「跳べ…」
跳べ…!!!
跳んだ。
矢口君は見逃さない。
宙を舞うザンギエフにリフトアッパーで彼の勝利は確定なのだから。
大野さんのジャンプキックのモーションを利用したテクニックで矢口君の勝利を確信したアッパーは空振りに終わり、試合は終わる。
矢口君と大野さん
因縁の対決は
幕を閉じた。
4-CREDIT:「ハルオくんの意思はどうなの」
大阪大会が終わってから、何日も経っていた。
矢口君は大野さんに負けた。
そこから矢口君に少し変化があった。
「ハルオ~~っ 今日もいいのか~?ゲーセンよらなくて」
矢口君の友達、宮尾君とスト2大会参加の案を出した土井君。
彼らは矢口君にゲーセン行かなくていいの?と問う。
「スターグラディエイターの稼働日だろぉ?」
宮尾君、彼の家にはファミコンしかないというのに矢口君と仲良しになるだけでスタグラの稼働日まで頭に入っているという素敵な友人。
そんな素敵な友人の発言に矢口君は…?
「いや…今日はいいかなぁ…」
「今日もだろぉ」
全然ゲームに興味がなくなってしまっていた。
以前もゲーセンに現れなくなった事があったが、それは大野さんと同じ学校に行くための受験勉強だとか、結果その学校に落ちて大野さんに顔合わすのが気まずいとかそんな感じであったが、今回は違った。
「まぁ…無理もないよな…」
「あいつの想いは叶わなかったんだ」
「勝って気持ちを伝えるのがあいるの信念だったから…」
「追い打ちをかけるようにして大野さんの海外移住の話…」
「ショックだったはずだぜ…」
勝負に負けた矢口君は大野さんに想いを伝えていない。
そして、大野さんの海外移住の話を聞かされる。
スト2大会の時、矢口君は大野さんを「自分の支えだ」と気が付いた。
だが、その支えの大野さんは居なくなってしまう。
そして「勝って告白」はもう叶わない願いとなってしまった。
そしてもう一方「勝って決別」の大野さん。
彼女もまた、辛かった。
・
・
・
部屋で漫画を読んでいると普通に遊びに来る大野姉。
いつもゲームばかりやっている矢口君が漫画を読んでいるのが相当珍しいようだ。
そういえばサターンの電源入れたら爆音で起動音が鳴るという罠は姉考案でしたな。今の矢口君には通用しなさそうだけど。
ゲームをやらないだけで気落ちしてると思うのはどうなんだ。
ただまあ、正解だ。大野さんに負けてからそんな感じみたいだから。
「いや…別に…今は特にやりたいゲームが…」と、ゲームだけで自分を判断するんじゃねえとキレても良い気もするのだが、矢口君は見透かされて驚いてるかのように弱気。
「ウソこけやぁクリアしたゲームを何度もやるのがハルオくんでしょお?」
「「ファイナルファイト」なんか何回クリアした」
と、良い訳する矢口君を本当に見透かすかのようにツッコむ姉。
自身も矢口君をパンチハメで制裁するくらいなので「ファイナルファイト」はとうとう頭に残るゲームとなったようだ。
そんな大野姉の発言に対して「うるせーな!」といつキレてもおかしくない思春期で反抗期な矢口君は…
「…88回…」
「多…!?ってかキモ!! 覚えてるんだ!!」
と、地味に傷つきそうな事をサラっと言う姉とキモ!!ってくらいテンション低い上にクリアしすぎな矢口君であった。
「晶の出発の日だけど…今月の24日の夕方だから…」
と、今回遊びに来た本題を話す姉。
「お見送り…絶対きなさいよ…」
姉にできる事はもう、これだけだ。
止める事もできないし、海外移住する事に変わりはない。
「…また 中学のときみてーに日本に戻ってくるってことは…」
矢口君は薄い望みに賭けて姉に聞いてみるが…
「それはないとは言えない…」
「言えるのはいろいろむずかしいってことだけ…」
やはり望みは薄かったようだ。
「私が全部…晶に押しつけたから…」
姉は今になって後悔していた。
自由気ままに大野家の方針に反発し、その全てを妹の大野さんに任せた事。
その結果、自分はいつもと変わらないが妹の大野さんは何度も移住生活。
そして、やっと心を開いた矢口君ともこんな形で離ればなれに。
一番つらいのは大野さん、そして二番目は矢口君だと彼女は言う。
「ごめんね…」
感極まって泣いてしまう姉。
彼女もなんだかんだ言って心の弱い女の子なのだ。
大野さんの弱点がお化けなら矢口君の弱点は女の涙。
小学生の頃、空港で大泣きした大野さんや渋谷で泣く日高さんにどうする事もできず、顔をひっぱたかれるか、大野さんの目の前なので日高さんをギュっとしちゃうかのどちらかだ。
ここで姉に泣かれたらまたどうする事もできない矢口君。
「…おい お姉さん …泣いてんのか…!?」
なんなんだよコイツ。
「それより…ハルオくんの意思はどうなの」
泣き真似も終わり、大野さんの出発日も伝えた姉は帰宅しようとする。
最後に彼女は矢口君の意思、について話す。
「「勝負に負けてだめでした」じゃ一生後悔することになるんじゃない?」
矢口君がまだ大野さんに想いを伝えていない事を知っている姉。
このままで二人の関係は終わって良いのか?という事を伝える。
だが、矢口君の信念は大野さんのザンギにより粉砕される。
今更どんな風に想いを伝えて良いか、彼にも分からないのだろう。
姉、何かを思い出す。
「はい 晶からハルオくんに…」
姉、大野さんから矢口君に何かを渡すように頼まれていた。
全然それが何かなのか見当もつかない矢口君。
その袋の中身は -
指輪。
小学生の頃、矢口君が大野さんにあげた指輪。
大野さんはそれを矢口君に返した。
大野さんの矢口君への「決別」
それは、この宝物にしていた指輪との別れだった。
矢口君は、返された指輪を見て、そう感じた。
俺と大野の5年に渡る長い闘いは -
もう終わっちまったんだ
そんな時だった。
矢口君が本当に困った時に現れる男、ガイル少佐が矢口君のすぐ近くに居た。
彼は落ち込む矢口君に声をかけてくれるのだろう。
「ハルオ」「ハルオ」と、いつものように。
その声は
矢口君に
届かなかった。
5-CREDIT:「何を返されたの?」
7月24日。
それは、大野さんがまた日本から離れてしまう日。
とうとう、その日が来た。
「晶の出発の日だけど 今月の24日の夕方だから」
大野姉は、確かに矢口君に大野さんの出発日を伝えた。
大野さんが空港に車で向かっている時、矢口君は -
クズ、見送りに行かず部屋でゴロンとしてた。
「ハルオ…!今日は何月何日?」
「んあぁ?」
「今日は何月何日って聞いてんの!!」
矢口君のクズっぷりにママも驚く。まさか見送りに行かず部屋でゴロゴロしてる息子に。
「晶ちゃんの出発の日!!」
「見送りはどうすんの!!」
萌美先生に息子を厄介者扱いされた時ですら見せなかった立腹顔のママ。
今まで矢口君と大野さんを陰ながらサポートしてきたママとしても、二人のこんな終わり方には納得できない、と言った感じだ。
「何をウジウジしてんのよ!ハルオらしくない!!」
「さっさといかないと間に合わなくなっちゃうわ!」
「意地張る訳を聞かせなさい!」
「ちょっと!!」
クズ、どこかへ行こうとする。
「どこいくの…!!」
だが、それは彼の背中でわかる。大野さんの見送りではない。
「いろいろ考えたうえでの決断なんだよ」
「見送りにはいけねぇ…」
矢口君はそう言い、どこかへ行ってしまう。 …クズ!!
「おふくろの言うとおり…」
「ウジウジして俺は何やってんだよ…」
「ダサすぎるぜ…」
クズ、ウジウジしながら見送りではないどこかへとトボトボ歩く。
彼にとって、大野さんとの指輪はそれほど特別なものだった。
小学生の頃、大野さんと別れ際に渡した指輪。
嫌いあっていた大野さんと矢口君ではあるが、ゲームを通し仲良くなっていった。
だが、急に決まった大野さんの転校。
その時の矢口君は「同志」とも呼べる大野さんが居なくなる事にショックを受け、冷たくしてしまった。
だが、彼は自分の心に正直になった。
空港まで行き、一緒に行ったゲーセンで獲った「安っぽい指輪」を彼女に渡した。
物は安物であるが、その指輪には彼の心が詰まっていた。
中学生になり、海外から帰国した大野さん。
彼女とまた小学生の時のように「ゲーム仲間」として仲良くしたかった矢口君ではあったが、空港で指輪をもらった大野さんは矢口君を「友達以上」の人として見ていた。
そんな二人のすれ違いから大きな喧嘩になってしまうが、河原での喧嘩での末、嫌われてしまったと思っていた大野さんが肌身離さず「指輪」を身に着けていた事を知る。
こうして、この指輪のおかげで、矢口君も大野さんを「女の子」として意識するようになる。
高校生になり、せっかく仲良くなったのに会えなくなってしまった大野さんと矢口君。
そんな大変な大野さんのため、矢口君は大野さんのために頑張った。
それは、大野さんを励ます事。応援する事。
矢口君にできる事はただそれだけだったが、その矢口君の心は大野さんと矢口君を引き裂く壁すらも何とかしてしてしまった。
そして、叶うはずもないと思っていた念願のデート。
矢口君との会話で「今までなんの景品が嬉しかったよ?」という質問に大野さんは肌身離さず持ち歩いている「指輪」だと返事を返す。
その指輪を、大野さんから返されてしまった。
それは、本当の別れだという事だった。
今更、なんと声をかけて良いかも分からない矢口君は、見送りになんて行けなかった。
「矢口くん」
ボーっと歩いていたら、みんな大好き日高さんにバッタリ出会う。
というか、矢口君が歩いてた場所がたまたま日高さんちの前だった。
お久しぶりです('ω')ノ
そういえば、作中でも矢口君と日高さんが会ったのはあの「渋谷」での出来事以来ではないだろうか。
あの後、大野さんと日高さんはゲームで対戦していたが、矢口君とは会ってない。
そんな日高さんにはある変化が。
うん、とってもいい感じです('ω')ノ
中学生の頃を思い出す髪型に変化していた日高さん。
だが、高校生になった日高さんといえば「後ろから見ている方が好き」ではなく「スケベだよ、悪い?」な女の子に変化してしまったのである。
日高さん大好き部部長の私としては悲しい変化であり、髪型と共に性格も戻ってくんねーかなぁと思うものの、この髪型の変化は誰がどう見てもクズに対する失恋だよね。ウン。
「それより…矢口くんどうしたの…?」
「見ちゃた すごく深刻な顔してた…」
「たぶん大野さんことだと思うけど…」
日高さんには、お見通しだった。
「大野さん…また海外にいっちゃうんでしょ?」
「矢口くんにとってはこれで2回目なんだよね…離ればなれになるのは…」
「それで落ち込んでたんでしょ」
日高さんに、全てお見通しだった。
更に、矢口君は知らないであろう事も教えてあげるのだった。
「知ってる?大野さん…先月私に対決挑んできたんだよ」
「矢口君のことで白黒つけるための -」
「…って最初はそう思っていた…」
「私と大野さんの真剣勝負…」
「でもあれは…私の矢口くんへの想いを…」
「本気を…」
「大野さんがたしかめたかった戦いだったと思う…」
「自分が海外へ移住することをふまえたうえで」
「引き下がる気持ちでいたんだと…」
既に海外移住をする事が分かっていた大野さん。
日本に居ない自分より、身近の日高さんへと矢口君を諦めようとしていた…。
だが…大野さんは…
迷っていた。
大野さんは矢口君への想いを諦めきれなかった。
「3回戦目での戦いは…矢口くんへの気持ちを捨てきれないでいた」
「私に引導を渡すことに躊躇していた…」
「あの対戦で大野さんの想いが痛いほど伝わった…」
「…そんなの…」
「そんなの感じちゃったらもう…」
日高さん…ッ!(´;ω;`)
「大阪遠征の話も知ってるよ…」
「大野さん…律儀に私のところに承認を得にきたの…」
「矢口くんとの思い出…」
「日本を発つ前に作りたかったんだと思う…」
「そんな大野さん気持ち…無下にしたらだめ…」
「…私は…」
「この場所で矢口くんを好きになっていったの…」
「楽しいことにますぐな矢口くんに惹かれた…」
「…だから…」
「大野さんのこともまっすぐでいてほしい…」
日高さんは変わった。
これだけ素直に自分の心を包み隠さず矢口君に話した。
中学生のころの本当に言いたい事が言えない日高さん。
高校生になり、矢口君を追いかける日高さん。
あの時とはまた違う、素直に言いたい事の言える日高さんが居た。
日高さんが大野さんについて話終えた時…
矢口君は日高さんを呼んだ。
矢口君も、心から日高さんに伝えた。
やはり日高さんには何でもお見通し。
おせーよ謝んの('ω')ノ
そんなことないよ、日高さん('ω')ノ
「日高の助言…身に染みるよ…」
「…でも…もう…」
「いいんだ…」
「もう終わっちまったんだ…」
今になって正直になれた矢口君。
日高さんのまっすぐな言葉に応じてか、彼も正直になれた。
だが、彼の中ではもう何もかもが遅かった。
大野さんから返された指輪が、彼の心を止めた。
だから見送りにも行けず、今こんな所にいるのだから。
「笑ってくれや日高…」
「俺の…人の心に鈍感だったツケがまわってきちまったんだ」
「小6のときに俺があげた…思い入れの物を…」
「ずいぶん大切に持ってたみてぇなんだが…」
「この前姉気づてに突き返されて…」
「今日の夕方 日本を発っちまうんだ」
「あ…あいつはもう ふっきれちまってんだ…」
今、矢口君が一番後悔している事 -
それは人の気持ちに気付けなかった事。
大野さんや日高さんが、自分をどう思ってくれていたのか。
そして、それにどう応えるべきだったのか。
自分の発言や行動でその人がどう思うのか -
それに気付けなかったツケが今自分に回ってきている、と。
今、彼にはどうする事もできない。
それを聞いた日高さんから、質問された。
「何を返されたの?」
「いや…たいしたもんじゃねぇよ…」
「ゲーセンで取った…」
「ガキくせぇ指輪で…」
クズ、作中二度目の張り手を日高さんから喰らう。
っでぇ…!?と叫んでしまうくらいなので相当良いのが入ったというのが伝わる矢口師匠のリアクション。
←前回の張り手と比べると泣きじゃくる日高さんに可愛げみたいなものを感じるのでどうみても今回の方が痛そうだと感じる。
それもそのはず、今回と前回では
表情が全く違う。
今回はたまたま張り手だっただけであって、マジで殴っただけなのだ。
何故、今回はマジで殴ったのか。
←前回は自分の恋路を賭けた真剣勝負だったというのに、「どーだ日高!見たか俺の実力!」などと恋路の事など一切関係なしにゲームを楽しむクズに立腹。自分とクズの対戦の温度差に天使な日高さんも「馬鹿じゃないの!!!」だ。
それより力強く殴った今回は何だというのだ。
「バカ!!!」「もう夕方じゃん!!!」
「今日発つって…」「こんな所で何やってんのよ!!」
「感傷に浸っちゃって矢口くんらしくない…」
「何よ指輪って…ムカつく…」
「指輪を返されて終わったと思った!?」
「やっぱり矢口くんは女の子の気持ちがぜんぜんわかってない」
「大野さんの気持ちは逆でしょ!?」
全然大野さんの気持ちが理解できていない矢口君に、とにかく腹が立った。
「それを持って迎えにきてほしいって意思表示じゃん」
日高さんは、大野さんがどれだけ矢口君が好きなのかを分かっていた。
その気持ちの大きさが分かるのは、日高さんだけ。
大野さんがどれほど矢口君と離ればなれになりたくないのか。
そして、そんな自分が海外に行く事がどれだけつらい想いをしているのか。
「引き下がるしかないじゃん 私みたいなおじゃま虫」
恋する女の子という立場では対等であるはずの日高さんにそう思わせ、そう言わせた。
それくらい矢口君が好きな大野さん。
だが、矢口君はそれが理解できていなかった。
指輪を彼に渡した理由は「決別」なんかではない。
「迎えにきてほしいという意思表示」であった。
日高さんには矢口君に指輪を渡した理由が理解できた。
その矢口君は次にいつ会えるのかも分からない大野さんの所へ行きもせず、今この場所で「諦めた」と自分に話している。
そんな矢口君に、日高さんは我慢できなかった。
「いって矢口くん」
「自分の意思に忠実に生きるのが気持ちのいい生き方って」
「あなたが言った言葉よ」
「今さらそれを曲げないで」
「大野さん…」
「絶対矢口くんを待ってる…」
「矢口くん」
「ひ…日高…」
「早く!!!」
日高さんの中学生から続いた矢口君への恋が
今、終わった。
・
・
・
・
日高さんに言われ、大野さんの所へ向かう決心がついた矢口君。
とりあえず猛ダッシュで帰宅し、姉からもらった原付で空港まで行けば…!?
クズ、鍵とメットがどこに行ったか分からない。
何やってんだよお前!ホンットさぁ!ヽ(`Д´)ノ
ヘルメットと鍵をなくした事に絶句しているのか、それともあんなに落ち込んでいた息子がいきなりいつも通りになって帰ってきた事に驚いたのか。
どちらにせよ、ママはびっくり。
とりあえず鍵は発見した矢口君。
あとはヘルメットだけ~!とそんな時…
「ハルオっ」
「うお!?」
「決心がついたようね…それでこそ我が息子…ッ」
ママ、後者のいつもどおりの息子に戻ってびっくりしてたようだ。
ここからは矢口君が大野さんに対して男の見せどころ。
ママの入る場所などない。
ママにできる事はヘルメットを渡し、あとは応援するだけ。
「いけ 全速力で……!!!」
「漢を見せろ」
僕がハイスコアガール回のシメ前で使うやつ…ママに取られた…(´・ω・`)
矢口君が決心し、大野さんの場所に向かった時 -
彼女を乗せた飛行機が -
飛び立つ。
LAST-CREDIT:「もらってくれるか?」
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・
・
もう夜になっていた。
矢口君は空港に着いた。
事故の音やコレ。
思いのほかガッツリ転んでた。
「大丈夫かーーッ」と、心配されている。
だが、そんな事は関係ない。
彼には今、原付で転んでも、ケガをしても行かなきゃならない理由がある。
大野姉、じいや、萌美先生が空港に居た。
「今まで何してたの…っていうかボロボロじゃないの」
「そ…それより…大野はもう…」
大野姉もボロボロなうえに大幅遅刻した矢口君に聞きたい事はたくさんあった。
だが、今矢口君はそんな会話をしている場合ではない。
大野さん。
遅れている事も、間に合わない事も知っている。
それでも彼は、大野さんに会いに来たのだ。
「いっちゃった…」
やはり、遅かった。
「いっちゃったけど…」
「飛行機が…Uターンしてかえってくるって」
「乱気流だとか…機器のトラブルか何かで…」
奇跡は起こった。
矢口君が諦めた時、本当に困った時。
ガイル少佐だけでなく、矢口君が愛したゲームのキャラクターたちは「また」矢口君の背中を押すだけでなく、奇跡まで起こしてくれた。
とにかくもう一度大野さんに会える。
もう一度会った時、彼は大野さんに一体何を言うのだろうか。
それは、Uターンした飛行機が着陸してからのお楽…
大野さんが、帰ってきた。
「おおの…」
。・゚・(ノ∀`)・゚・。
ハルオ…言いたい事はすべて言うんだぞ!
「勝ち逃げなんてさせねぇ…」
「させてたまるかってんだ…」
「勝負はまだ終わっちゃいねぇ…」
「お前との因縁の対決…終わらせるわけにはいかねぇ…」
「海外に行ったって逃がしゃしねぇぜ…」
「パスポートを取ってお前に会いにいくんだからな!!」
ゲームの話ですか?(`・ω・´)
そういえば、小学生の時も「餓狼伝説が~」とかそんな感じでしたネ。
小学生の大野さんは空港でゲームの話をされた時
こんな顔されていた訳なんですが…。
今回こんな感じなので、やはりそんな感じで「逃がしはしない」と言われても大野さん的には最高な言葉な訳なんですよね。よかったよかった。
「泣くな…ッ」
「空港で泣くのは今度は俺の番だ……」
初めての別れの時、大野さんは不器用ながらも矢口君の「やさしさ」に泣いた。
矢口君もその事はよく覚えているみたいで、今回は自分が泣く番だとの事だ。
「今お前にあげられんのはコレしかねぇ」
そう言って渡した指輪だったが、今回は違う。
今回は「ソレ」を渡しにきたのだ。
そして、大野さん以外みんな知ってる大野さんに対する気持ち。
日高さんに押され、愛する仲間たちに奇跡を起こしてもらい、今、目の前に大野さんが居る。
今、できる事は全てやらなくては、ならない。
分かっているよな…?ハルオ…。
男を見せろ、矢口ハルオ…ッ!
ハルオ…ッ!
ハルオ━━━━━━ヽ(´∀`*)ノ ━━━━━━!!!!
「…お前には これからも負け続けるだろうよ…」
すみません、ハルオ━ヽ(´∀`*)ノ ━とか勝手に盛り上がってましたが、矢口君、まだ話の途中でした。
「でも俺はそれでもいい 一生お前に挑み続けてぇ」
「張り合っていきてぇんだ」
「ずっと大野のそばで…ッ」
「お前を…嫁にするため…絶対に迎えにいく…」
ハ…ハルオさん…
ちょっと男を見せすぎじゃ…?
「もらってくれるか?」
ハ…。・゚・(´^`*)・゚・。…ハルオ…!
・
・
・
「ハルオ…」
「これはまだ終わりではない」
「お前はステージのひとつを越したにすぎない」
「最良の結末のために俺たちは戦う」
「それはお前も同じ」
「この戦いがお前の新たなる力となる ---」
大野さんは海外へ発った。
小学生の頃、二人は仲が悪かった。
だが、ゲームを通し、敵から同志へと変わった。
そんな矢口君のその優しさに大野さんは惹かれていった。
そして矢口君は恋というものを大野さんから教わった。
二人の因縁の対決に決着はいつまでもつかない。
多分このまま、一生つかない。
多分、それが彼と彼女の恋だから。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
問:「ハイスコアガール」は結局どんな風な終わり方を迎えたのか?
答:だいたいこんな感じ。
いやー、ほんと面白いっすよね、この漫画。
長々書いたけど魅力が伝えられているとは思えないです(`・ω・´)
ああ、そうそう。
こんだけ書いといて言うのもアレなんですが…
現在放送中のアニメ版見てる人はこの記事読まない方が良いですよ!ネタバレになっちゃうから!!
【▼作者、押切先生の個展に行きました‼】