「一番カッコイイ男は、余裕のある男」
知り合いの風俗嬢、ショウ子ちゃん(仮名)はそう言う。
ショウ子ちゃんはもう何年も風俗店で働いている。
色々な男性の相手をしてきたであろう彼女はどこかで自信がついたのか、それとも働きすぎて頭がイカレてしまったのかは不明だが…自らをチ〇ポソムリエだとか訳の分からない事を自称している。
資格でも必要なのだろうか。
そして彼女は私に「仮性包茎6:ズル剥け3:真性包茎:1!これが成人男性チ〇コの比率だから!!ズル剥けはレアだから喜ばれるよ!!」と興味もないし聞いてもないし情報源がお前かよというようなどうでも良い事を得意気に話してくる。しかも昼間から。
黙ってろよお前と言いたい所だが、一応女子が楽しそうに話してくれているのを邪険にするのもアレかな~?って謎の錯覚を起こしてしまった私はとりあえず聞いてみた。
「あのお…僕…サイズが小さめなんですが…それは大丈夫ですかね…?」
彼女は言った。
「うわぁ…」
死ねッ。
と、そんな知り合いのショウ子ちゃんと【魅力的な異性】について話していた。
「一番カッコイイ男は、余裕のある男」
ソムリエを自称するくらい男を見て来たであろうショウ子ちゃんは言う。
それは「余裕のある男」だと。
余裕とは一体何か?
お金の事だろうか?と聞いてみるも
「お金の余裕はいざという時に大事かもしれないけど、ブランドものや車なんかでお金の余裕があるって魅せてくる人は私の求める「カッコよさ」じゃない」と言う。
絶対頭イカレてるくせに急にそれっぽい事を言うショウ子ちゃん。
では何だろうか?心にという事だろうか?
「そう、心。」
心の余裕、それは一体なんだというのか。
その異性の「心の余裕」は一体どういう時に見れるものなのだろうか。
例えば自分の大事にしてるものを壊された時に許した時の顔。とかだろうか。
確かに…、10年くらい前に付き合っていた彼女が、当時私の命とも言える250ccの単車を傷つけた時、私は普通にキレた記憶がある。
そういう時に「しょうがないな、気をつけろよ」と言ってやるような優しさ…
即ち、心の余裕という事なのだろうか。
確かにカッコいい。その心の余裕、カッコいい。
と、いう事ですか?と聞いてみると…
「もうダメかもって諦めた時、…そしてその状況から助かった時…その時の顔で伝わる心の余裕…かな」
何その状況。
そんな状況どこであるのよ!?ええ!?
絶対絶命から助かった時の顔で心の余裕って何!?
だいたい、そんなもんどこで見れるんだよ!?
ファイナルファイトのコンティニュー画面で見れる。
と、いう訳で今回は「ショウ子ちゃんの言う【心の余裕】が見れる状況がCAPCOMの名作ゲーム【ファイナルファイト】にて確認できるので、一番余裕のある表情を今後の自分と皆様の参考にする回」にしたいと思います。
☆ファイナルファイトとは何か?
1989年に今やモンハンやバイオハザードで有名なCAPCOMから登場。
その昔は「熱血硬派くにおくん」や「ダブルドラゴン」、「ベアナックル」や「ゴールデンアックス」なんかで見た画面上に現れる敵をやっつけてチョコチョコ右へ進んでいくタイプのゲーム。(ベルトアクションと言うそうだ)
「くにおくん」の方がこのファイナルファイトより登場は何年か先だというのにこの手のベルトスクロールアクションゲームが「ファイナルファイトタイプ」と呼ばれてしまうあたり、このゲームがどれほど当時人気だったかが伺える。
で、このファイナルファイトはシンプルなゲーム性とシンプルなゲームの世界観がまた魅力的。
舞台は超犯罪都市の「メトロシティ」
そのメトロシティの市長である「ハガー」はメトロシティを牛耳る巨大暴力集団である「マッドギア」を攻撃。それで少しは平和になるかと思ったが…
市長であるハガーのもとに一本の電話が。
「ん、私だ。」
普通に怪しい電話がかかってきた。
電話越しに「お目にかかる」の時点で怪しい。
そんな怪しい電話からテレビをつけるように指示される。
誘拐されたハガー市長の娘、ジェシカの姿が。
「アンタはやりすぎた、町は今まで通り俺たちマッドギアの好きにさせてもらうぜ」
「ジェシカの命はないと思いな。」
市長を逆恨みする暴力集団「マッドギア」は娘であるジェシカをさらい、またメトロシティで好き勝手しようとしていた。
「なにっ!ジェシカがさらわれただと!」
彼はジェシカと恋人であった。
そんなジェシカがさらわれたとあっちゃ、黙っていられる訳がない。
「なんと卑怯極まりない。拙者もすけだちいたす。」
助太刀を申し出てくるのは右の赤い服を着た男「ガイ」
ジェシカとは何の関係もないが、たまたまその場に居合わせたコーディーの友人であり、武神流忍法の伝承者の忍者。
これはなんという偶然。ジェシカの恋人の友人は忍者。
こうして、市長・あんちゃん・忍者の濃すぎる三人はマッドギアからジェシカを取り戻すため、超犯罪都市メトロシティを突き進む。
ペシ
ペシ
ゴッ
クル…
ペシ
ペシ
ゴッ
クル…
と、そんな感じでメトロシティを奥まで進むと…
ファイナルファイトのラスボス、マッドギアの総帥「ベルガー」が登場。
車椅子に乗りながらボウガンを構え、横にはジェシカと彼のキャラも中々濃い。
車椅子を破壊すると笑顔でピョンピョン跳ねてくるとか濃すぎる。
そして、ラスボスベルガーを倒すと…
転落死。
転落死するベルガーを見下ろすガイとコーディー。
娘のジェシカの無事を確認するハガー市長。
救ってくれた父に感謝するジェシカ。
「ああジェシカ、よく無事でいてくれた…」
恋人であるコーディーは…
市長とジェシカを二人きりにするため、ジェシカから逃げるように先に帰る。
【こんな自分ではジェシカを幸せにできないんじゃないか】
そんな思いからか、彼はジェシカに何も言わず、去る。
そしてスタッフロールが流れる。
CODY!
彼を呼ぶ声、それは…
命を助けてもらったジェシカ。
間に挟まれた忍者。
だが、この忍者ガイは最後に一仕事する。
間に挟まれていたがコーディーの前に飛び
ボコる。
そして、去る。
結果、恋人たちは二人きりに。
「なぜ逃げるの?」
「俺は普通には生きられない男だ いいなら来い!」
「誰にもできん生きかたをさせてやる!ジェシカ。」
END
と、こんな感じのゲーム。ファイナルファイト。名作だぜ。
で、今回注目したいのが…
敵に自分がやられてしまった時だ。
左上の体力ゲージがなくなると、もちろんゲームオーバー。
そこでコンティニュー画面が映し出される。
その時にスーファミ版ならスタートボタン、ゲーセンなら100円投入で再スタートすることが可能なのだが…
マッドギアという組織の恐ろしさが詰め込まれている。
コーディーは体を鎖で巻かれ、完全に身動きが取れない。
そして目の前には残り9秒で爆発するであろうダイナマイトが。
ゲーセンでも家庭版でもこんなのコンティニューせざるを得ない。
恐ろしい。なんと恐ろしい心理的な集金方法だ…!CAPCOMよ…!!
そして想像通りではあると思うのだが…
0秒になると画面が白く…と【ドッゴォ】という爆破音も。
普通の生き方ができないコーディー、死に方も普通ではない。
だが、今回のテーマは人が死ぬ瞬間ではない。
【心の余裕】だ。
その「絶体絶命から助かった時の心の余裕」を見れる瞬間がこれ。
目の前には火のついたダイナマイト。
身動きが取れない絶体絶命の状況。
残された時間は9秒。
そこで彼らを救えるであろう【神】とも言える存在である我々が、スタートボタンを押し、コンティニューする事により…
どこからかナイフが落下。
そのナイフが火のついた導線を切る。
コーディー、彼は助かったのである。
諦めるしかないこの状況で彼は助かったのだ。
その時の顔こそ…
彼という男の【心の余裕】が確認できる瞬間ではないだろうか。
助かったコーディーのこの笑顔。
このドット絵からは確認できない大量の汗、そして今までの楽しかった記憶がフラッシュバックしまくっているであろう状況からのナイフ落下。
彼の心から「ありがとう」と思っているのが伝わってくる。
そう、この顔でわかる通り、コーディーは良い人なのだ。
ファイナルファイトの後日譚でもあるストリートファイターに登場した時は…
パクられてたけど。
・ハガー市長
さらわれたジェシカの父であり、マッドギアが暴れまわるメトロシティの市長のハガー。
市長になる前の彼はプロレスラーであった。
市長なんのに筋肉必要か?という疑問もあっただろうが、そう、今で言うシュワちゃんみたいなモンなのだ。
そんな元プロレスラーで娘をさらわれる市長。
彼のコンティニュー画面は…
この世の終わりみたいな顔をしている。
それは仕方のない事なのだ、だって人生終わりそうな訳だし。
だが、彼はマイク・ハガー。ただで終わる男ではない。
吹き消そうと試みる。
結果はもちろん全然ダメだった。
だが、そんな時、神であるプレーヤーからナイフが落下。
なんて素敵な笑顔。
きっと、この笑顔を駆使しメトロシティの市長となったのだろうと想像できる。
「ハガー マイク・ハガーに清き一票を」
「ありがとうございますっ」 みたいな。
・ガイ
コーディーの知り合いで武神流忍術の使い手、ガイ。
ただその場に居たというだけで一緒にマッドギア壊滅を助太刀する忍者。
忍者と言えば、忍術。
ガイはきっと鎖で巻かれた所で脱出できてもそんなにおかしな話ではないと思うのだが…
そんな術は一切持ち合わせていない事がよくわかる顔してた。
彼が継承した武神流忍術は壁蹴りとパンチハメのみ。
消える術とか分身する術とかそんなものはない。
あの細い釣り目は一体何だったのか?我々がそう思いつつもスタートボタンを押す事で…
今更カッコつけたニヤリ。
君がどんなにカッコつけ、心に余裕があるように見せた所で…
この顔は忘れない。
☆ファイナルファイト2編
ファイナルファイトはゲームセンター→スーパーファミコンという流れで世の中の子供たちに流通した訳なのだが、そんなファイナルファイトの続編はスーパーファミコンのみで発売。ゲームセンターをいくら探してもないのだ。
そんなファイナルファイト2は一体どんなゲームなのか?
前作のラスボスベルガーを倒したが、マッドギアは壊滅していなかった。
その壊滅していなかったマッドギアが市長・ガイ・コーディーに復讐するために行った行動は…
ガイの許嫁と忍術の師匠を誘拐。
マッドギアの思いつく悪事はとりあえず誘拐だという事がわかる。
そんな二人が誘拐されてから数日後…
「ん、わたしだ マイク・ハガーだ」
ハガー市長も電話で一切「もしもし」を言わない人だというのがわかる。
ガイの許嫁の妹「マキ」からの電話だった。
姉と父(ガイの師匠)がマッドギアにさらわれた事を伝える。
「おのれ~マッド・ギアめ!こんどこそゆるさん!」
ハガー市長はまたもマッドギア壊滅のために出動する。
手がかりは「ホンコン」にあるとの事なのでガイと同じく武神流忍術の使い手であるマキとホンコンで落ち合う事に。
前回共に戦ったコーディーとガイは今回不在。
前作は3人だったファイナルファイト、今回は二人か…!?
またもその場に居ただけの男がマッドギア壊滅に助太刀として参上。
ファイナルファイトとはそーゆーゲームだという事がわかる。
と、ファイナルファイト2は市長・くノ一・日本刀持った謎の男というまたも濃すぎる三名でマッドギア壊滅に向かう。
・ハガー市長
ファイナルファイト2でも登場。後の三作目ファイナルファイトタフ(私は未プレイ)やマッスルボマー、スパイダーマン等アメコミヒーローと戦うマーブルvsシリーズにも登場するファイナルファイト皆勤賞かつファイナルファイトのイメージキャラクター的存在。
まずはそんな市長にファイナルファイト2のコンティニュー画面、すなわちマッドギアの恐ろしさを伝えていただこうと思う。
壁に手を固定され、水攻め。
お、恐ろしい、マッドギア…ッ!
つーかこんな事を浮かぶCAPCOMが恐ろしい…!
だが、前回のダイナマイトと比べると…
→
この世の終わり感が薄れているようにも感じる。
水攻めもかなり恐ろしいが、やはり目の前に火のついたダイナマイトの方が怖いのだろうか。
その両方を経験しているのは作中ハガー市長だけなので、比べられるのは彼しか居ないという事もまた事実。
コンティニューしないと…
気のせいかファイナルファイト1でも聞いた事のある【ドッゴォ】という爆破音みたのが鳴り響き、ゲームオーバー。何故水攻めでドッゴォなのか。
で、今回、神というべきプレーヤーがスタートボタンでコンティニューする事により水攻めの水が増えるのがストップ。
この安心しきった顔。
ハガー市長は知っているのだ、マッドギアがどれだけ恐ろしい組織なのかを。
なにせ鎖で体を固定し、ダイナマイトを目の前で火をつけるような奴らだ。
今回2度目のファイナルファイトだという事できっと神が自分を救ってくれるだろうと信じ、そしてその願いが叶ったといった感じの顔だ。
きっと、選挙で当選した時もこんな顔をしていたに違いない。
ふぅ、神様、ありがとう…と。
こっちの顔の方が僕は好きだなぁ。
・カルロス宮本
ガイとコーディーがストリートファイターに出演。ハガー市長はシリーズ皆勤賞+その他ゲスト参戦、マキはSNKとのクロスオーバーシリーズにて参戦を果たす。
カルロス宮本だけ忘れられたかのように他作品への出演はない。
何故だ。日本刀を常日頃持ち歩くヤバい人だからだろうか。
彼をデザインした生みの親、デザイナーの安田朗こと…
残念なカルロス宮本だった。
水攻めされてる時のリアクションも残念だった。
自分の命がどうなるか!?という局面でこの薄すぎる表情。
怖がっているのか、余裕があるのか、それすらも分からない。
そしてよく見たら体を固定しているものが縄。
マッドギアすらも彼を殺すのに金かけるのもなんだかな、と思ったのだろうか。
そして、プレーヤーがスタートボタンを押し、彼を救出すると…!?
助かった時のリアクションも残念だった。
助かったというのに寝てるみたいな表情。
カルロス宮本君には…
→
彼を見習ってほしい。
・マキ
ファイナルファイト初登場の女性キャラ。
ガイの許嫁の妹であり、父はガイの師匠。
よって、ガイと同じ流派である武神流を使う女の子。
前回のハガーと同じで家族を救うため、戦う。
1993年に発売のゲームだが、彼女が好きな食べ物はタピオカと2019年現在でも通用する食の好みである。
そんな彼女のコンティニュー画面はどんな感じなんだろうか。
何かエロい。
いや、違うんだよ!?水攻めされて死にそうな女子が好きとかじゃないんですよ!?
ただ、なんだろうか…そのー…
谷間できるくらいデカい胸+微妙に見える下着+両腕上げてる感じがなんかこう…
わかるでしょ?君も大人なら?
ちなみにコンティニュー時間ギリギリになると…
何かエロい。
いや、違うんだよ!?水攻めされて死にそうな女子が好きとかじゃないんですよ!?
多分、なんかこう…その…両腕上げてその表情は…って…
わかるでしょ?君も大人なら?
と、違う違う。水攻めされてる表情なんてどうでもいい。
大事なのは助かった時の表情だ。
↓スタートボタンッ!
心の余裕がすっごい。
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さっきまで死ぬかもと思ってたハズなのだが、助かったと分かった瞬間ウィンク。
これが、ショウ子ちゃんの言うカッコイイ男が持ち合わせていると言われる「心の余裕」だったのか…!
謎は…すべて解けたぜ!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「もうダメかもって諦めた時、…そしてその状況から助かった時…その時の顔で伝わる心の余裕…かな」
ショウ子ちゃんはそう言う。
普通の人ならば「何その状況」と思うハズだ。
だが、私は違う。
少年時代にプレイし、既に見ていたのだ。
そう、マッドギア壊滅に挑んだメトロシティの漢達を。
私は言った。
こんな感じの顔かな?
ショウ子ちゃんは言う。
全然違うよ。と。
じゃあ、どんな顔なんだよ!?と聞くと彼女は…
ス。。と片手を前に差し出し、手のひらをこちらに見せるように開いた…
そしてニヤリ。。と笑う。
ま…
まさか…!
それって…!?
ナメック星であの悟空も勝てないと思ったが、超奥の手元気玉で倒したと思ったフリーザが普通に生きてて…!
ただでさえもう戦う余力もない悟空の親友クリリンが
殺されちゃって、読者全員がもうダメだと絶望していた時に…
超サイヤ人に目覚めた悟空が…!
圧倒的な力の差で負けていたはずの悟空が…!
もしかしてフリーザに勝てるのか!?と読者が思い…!
悟空本人も勝てると確信したその時の…!
問:「ファイナルファイトで確認できる心の余裕が伝わる表情はどんな表情なのか」
答:「ショウ子ちゃんは孫悟空が大好き」
と、いう事で締めたいと思います。
みんなも余裕のある男を目指して、モテモテになろうぜ!!