【▲前編】
~主な登場人物~
【日高さん】矢口君が好きすぎてゲーマーになった。
↓片想い ↑ゲームで勝てない悔しさから頭にかぶりつきたい
【矢口くん】通称クズ。取柄はスト2のみ。
↓好き ↑好き
【大野さん】ヒロイン。日高さんが越えられない壁。
~前回までのあらすじ~
無趣味な女の子、日高小春は矢口ハルオと出会い、変わった。
日高さんにテレビゲームの魅力を伝える矢口君、そんな真っ直ぐな矢口君に惹かれる日高さん。
だが、彼女の恋は中々上手く行かない。
だってこの漫画のヒロインは大野さんだから。
そんなフラれてしまう事が確定している準ヒロイン、日高さんの可愛さをみんなで分かち合おう、という回です。
6-CREDIT:「私が矢口君に・・・」
矢口君を泣かせて帰宅させた日高さん、もう少しゲームをしようと両替機に行くと…
そこには大野さんが居た。
「大野さんでしょ?南中の3年の時1組に転校してきた…」
そう、接点はなかったが中学が同じな日高さんと大野さん。
別に焦る必要も何もない。
彼女らは同じ中学の同級生。
更に、日高さんはこんな事くらいで焦るハズもない大人な女の子なのだ。
矢口とかいうクズの発言、行動も全て多めに見れる落ち着いた大人な女の子なのだ。
日高さん、頭の中大野さんでいっぱいだった。
大野さん、日高さんの熱い視線が気になるのか、それともいつも通りなのか。
「・・・・・・・・」である。
日高氏、それでも頭の中は大野さんとクズでいっぱいだ。
もう彼女の中の大野さんと矢口君の想像は止まらない。
恋する乙女とはこんな感じなのだろうか。
もしそうならなんて矢口君が羨ましい。
大野さん、バーチャコップをプレイしようとする。
シブイ。この子の素敵な所は格闘ゲームだけじゃない所だ。
日高さん、大野さんのバーチャコップに乱入。
日高さんの考えとは一体なんなのか。
とりあえず上手すぎる大野さん。
「リロー」「リロー」とか一切言われないんだろうなぁ。
そんなノーミスでバンバン敵を倒す大野さんに日高さんは問う。
「大野さん…矢口君の事 どう思ってるの?」
大野さん、動揺。敵じゃない人を撃っちゃう。
日高さん、攻める。
これが彼女の乱入した狙いであった。
そして…
「もし大野さんが矢口君に対して関心がなく…」
「何も感じてないのであれば…」
大野さん、日高さんにその先を言わせない。
先程まで動揺を隠せないミスばかりであったが、日高さんが矢口君の恋人立候補をするのであれば話はまた別であった。
超人プレイで日高さんを黙らせる。
バーチャコップで大野さんに宣戦布告をしたも同然の日高さん。
そしてそれを受けて立つかの様なプレイで返事をする大野さん。
こうして改めて恋のライバルとして確認できた二人であった。
そして日高さんは思った。
反省。許す。
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数日後…
ギャン泣きで帰宅した矢口君はゲーセンで修行。
不知火幻庵で21連勝を叩き出す彼はすっかり半年のブランクを取り戻したようだ。
「おう日高 お前に言われた通り「イー・アル・カンフー」からやり直して完全復活したぜ。」
矢口君、本当にイー・アル・カンフーからやり直すくらい悔しかったようだ。
「お前に受けた屈辱 今ここで晴らさせてもらおうか」
イー・アル・カンフーから練習した矢口君、再戦を挑む。
拒否。
そんな事より
「やーだよー」の日高さん、カワユス(*'ω'*)
断った理由は日高さんの名言「うしろで見てたい⁽気分⁾」だからだ。
うーん可愛い。
だが、後ろで見ている日高さん。
その表情は一体何を考えているのだろうか・・・。
7-CREDIT:「異性として…」
日高さんはゲームをしながら考えていた。
「あの時初めてアーケードゲームを触ってから…約1年半…」
「無趣味だった私がこんなにも夢中になれるなんて思いもよらなかった…」
「この世界を教えてくれた矢口君には感謝で一杯…」
「それからというもの彼と対等になるため努力してきた…」
「…けど…」
「どんなに上り詰めても一向に矢口君との距離が縮まらないのは…」
「やっぱり矢口君にはあの人しか見えてないから…」
そうだよ。と教えてあげたいが、今回は日高さんを応援する回なのだ。
とにかく恋の悩みは尽きない。
とか考えていたら、後ろから矢口君登場。
「よー日高」
後ろで見る日高さん、鉄拳1で遊ぶ矢口君。
「もうすぐ2が出るから1を今のうちにやり込まないとな」
そんな矢口君を見て日高さんは
「子供っぽいなぁ」
「ゲームに没頭しすぎてて私なんかまるで眼中にない感じ…」
大野さんと会ったからか日高さん。
何だか恋心が加速しまくる日高さんだった。
確かに、色々なものに興味津々な人より一途な感じが良いよね。
優しさも大事ですよね。
日高さんの考える優しい矢口君…それは…
日高氏、考え直せ。何か他にもあっただろ多分。
そして、想像ではなく現実の矢口君は…
やっぱり「ラムネいるか?」とか言いそうな人だった。
そんなラムネの人を見ながら日高さんは…
肩を並べてパズルボブルとか超可愛かった。(*'ω'*)
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その日、花火大会だった。
矢口君の家に、昼間一緒にゲームセンターに居た日高さんが
プレステをもって登場した。
昼間に矢口君が「鉄拳2が出るから鉄拳1をやり込みたい」と言ったのを覚えていた天使の日高さん、それで矢口君に貸してあげようと思ったみたいだ。
天使(*'ω'*)
とにかくテンションが上がる矢口君。
サターン派の彼はプレステに触る予定が無かったのだろう。
解るよ、解るよぉ。その気持ち。
「日高対戦してみようぜ!」
とルンルンな矢口君。
「私は うしろで見てる方が好き」
日高さんは大野さんと会い、解った事がある。
ゲームの腕前では勝てないかもしれないが
今矢口君のそばに居るのは自分だという事。
そしてまた、大野さんが異性として矢口君が好きな事。
いくら大野さんが矢口君が好きでも、そばに居るのは自分。
この矢口君の「うしろ」は日高さんの特等席なのだ。
横に居ても何も思ってくれないのなら…後ろ…。
矢口君、プレステを貸してくれた日高さんにお返しにサターンを貸すことに。
やはり彼と日高さんの間にあるのは「ゲーム」だった。
いつだったか、二人の間にあるゲームを憎たらしくも思った事もあったが
今もこう関係が続くのはゲームのおかげだったのかもしれない。
そのゲームを通して「日高小春」…そう自分自身を見てもらい
そして自分は後ろから矢口君を見つめ…
いつの日かちゃんと矢口君の横に居れる日が来る事を
夢見てたのに -
矢口君は日高さんを家まで送る事に。
いつになっても君は紳士だ、ハルオ。
「矢口君・・・」
歩いていると、日高さんが矢口君の名前を呼ぶ。
いつも本当思った事は口にできない日高さん。
だが、今日は違った。
日高さん、我慢できずに聞いちゃった。
「…? 付き合ってないけど?」
そう、付き合ってなんてない。ただの片想い同士だ。
紳士なハルオ、嘘はつかない。本当の気持ちを言わないだけで。
日高さん、攻める。
「…あ…あいつのゲームの腕とか姿勢は…その…」
「すげー好きだけど…」
矢口君、避ける。
だが日高さん、ここで追い打ち。
「異性として…」
矢口君は逃げ道を失う質問を日高さんにされた。
勇気を振り絞ったであろう日高さん、その目には涙である。
「い…」
矢口君、日高さんの「異性として好きか」という質問に対し「い…」
この先の言葉は何だろうか。
この先の言葉を聞いたら、日高さんの想いは全て終わってしまうのだろうか。
矢口君が「い」の次の言葉を発する前に日高さんは言った。
「私は矢口君の事が好き」
「大好き」
矢口君、まさか告白されると思ってもなかったようだ。
驚いている。
流石に女心に疎すぎて大野さんと河原で殴り合いをし一方的にボコられた矢口君ですら、これは気付かないハズもない、ストレートで素敵な告白だった。
そらそうだ。プレステ貸してもらってサターンを礼に貸しただけなのにまさか告白されるとは思ってもみなかっただろうよ。
「日高・・・」
「何も言わないで・・・ッ」
照れる日高さんもまたカワユス(*'ω'*)
だが、落ち着かないのは日高さんだけではない、告られたハルオだってそうだ。
「ちょっ…」っとか言ってみるが
貸したサターンでボコられる。
これは流石に可哀想、ハルオ。
「一方的なのはわかってる…」
「矢口君にとって大野さんが大きな存在だってのもわかってる…」
「二人の関係は…」
「他人が入り込む余地がなさそうなのもわかる…」
日高さん、曲げない。
そこまでわかってても、想いは曲がらない。
大野さんが現れる前の中学生の時に抱いた想いは、強かった。
「前々から言われてた…矢口君との再戦…」
そう矢口君は日高さんにボコられて泣きながら帰宅した後修行するも、日高さんは再戦してくれていないのだ。
「その勝負で矢口君が勝ったら…私はおとなしく引き下がる…」
「…で…もし…私が勝ったなら…」
8-CREDIT:「彼らと共に突き進め」
日高さんはゲームをしていた。
「このフェリシアの人…ホント強い…勝てる気がしない…」
何故、日高さんがゲームをしているか…
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「いつもいくゲームセンターに掲示板があるでしょ…?」
「決心がついたらそこに伝言を残して…」
「夏休みが終わる前に白黒つけたいから・・・」
「だから私…毎日掲示板見にいくよ・・・」
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何か怪しいゴスロリが日高さんに話しかけてきた。
さっきの日高さんが負けたフェリシア使いはこの怪しい女だったようだ。
「ところで…アナタもっと強くなりたいと思ってる…?」
怪しい。ARMSとかベルセルクで見るような誘い方だ。
「執念を感じる」との事らしい。
だが、それは間違いではない。
日高さんは、負けられない戦いを控えている。
「もっと上に行きたいのであれば閉店後の夜9時店の裏口から来てちょうだい…」
店の裏口っていうのがまた…
怪しい。
が、少しでも強くなりたい日高さん。
そんな怪しい誘いに乗って、指定された時間に場所へ…。
ゲームで遊ぶ人々。
そこには昼間ゲーセンに居た怪しい女も居た。
「あらいらっしゃいよく来たわね」
「「夜ゲー」の世界へようこそ」
夜ゲー・・・
怪しい(`・ω・´)
この夜ゲーに参加する人々はとにかくレベルが高いゲーマーばかり、との事。
「ここで経験を積めば必ず強くなるはずよ…!!」
怪しい女はそう言う。
日高さん、夜ゲーで修行を積む決心をする。
だが、そんな事より気になってしょうがないのが…
日高さんの想像する矢口君のシャツがダサすぎる。
そのセンスはもはやジョジョの奇妙な冒険である。
怪しい女は名乗った。
みんなから「ニコタマちゃん」って呼ばれてるの」
結局通り名もあだ名も何もかも怪しい女だった。。
とにかく夜ゲーで腕を磨く日高さんではあるが、昼間のゲーセンと比べレベルの高さを感じる。
「1戦1戦が重苦しくて恐怖すら感じる・・・」
そして二子玉川フェリシアちゃん⁽名前長ぇ₎から渡されたもの…
「ヴァンパイアハンターの対戦ダイアグラムよ…」
「これから覚える事はたっくさんありそうね…」
とりあえず、ダイアグラム表をサラッと渡してくる辺り夜ゲーの方々はかなりガチ勢の方の集まりなのであろう。
「さっぱし意味が…」とか言っちゃう日高さん的には厳しそうな…
「…うう なんて遠回りな恋路なの…」
やはり厳しそうだ。。
がんばえええ(*'ω'*)
そのころ…矢口君も…。
ゲーセンにて練習中。
「…ハルオ……」
「ハルオ!!」
声を掛けてきたのは大事な時に現れるガイル少佐だった。
「成長したな…ハルオ…!!」
「本当にまっすぐな男だ…」
「見ろ…彼が何故戦っているかわかるか…?」
「何故だかわかるか!?」
「すべては大切な人のために・・・」
「誰かのために必死になるのが男ってもんよ」
急に江戸っ子みたいな口調になるアメリカの軍人、ガイル少佐。
「戦いとは…無情なものだ」
「だが お前は負けるわけにはいかない…!!」
「行けハルオ」
「彼らと共に突き進め!!」
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・
・
8月下旬 -
迫る、対戦の日。
9-CREDIT:「あの子の影を見るか」
対戦ゲームのラインナップは
「真サムライスピリッツ」
「ザ・キング・オブ・ファイターズ95」
の、三種目という事に。いいなぁ楽しそうで。
日高さんは、緊張していた。
そして、今までの矢口君との思い出が蘇る。
その想い出を100円玉に込める日高さん…
ゲーマーである前にやはり女の子なんだな、と感じさせる。
えーハルオぉ、やっぱ日高さんルートにしようよーめっちゃ可愛いじゃんかよーという私の思いは届かず…。
いざ、尋常に
一本目
勝負
日高さんが操るは右側の橘右京。
何かしれっと観戦し、何かサムスピの魅力を語る二子玉川フェリシアちゃん。⁽長ぇ₎と怪しさ全開の夜ゲーの方々。
ただ、それは間違っていない、むしろ心理とまで言える素敵な解説だった。
語り掛けるガイル少佐。
「ハルオッ」
「彼女をここまでにしたのはお前自身なのだ」
「お前との戦いがあの子との新たなる力となったのだ!!」
大事な時に、いつも話しかけてくれるガイル少佐。
この日もハルオに声を掛ける。
だが…
ダルシムに黙れとか言われちゃうガイル少佐。
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・
・
「橘右京…」
「領主の娘 小田桐圭に叶わぬ恋と知りながら思いを寄せる…」
橘右京の設定を知る日高さん。
本当に一途な人間よね…
まるで誰かさんみたい…。
そんな右京の設定を知り、共感し、使用するようになり…
サムライスピリッツ対決にて矢口君に勝利。
そしてそれより思った事…
何か知ってるなと思ったら前に紹介したなそんな事。
「小田切圭」って一発で変換できた時点で何かおかしなとは感じてた。
「まずは1勝…」
「…次の勝負に勝てば…」
安心か、まだ緊張か。震える日高さん、まず1勝。
次の勝負はKOF95での勝負。
「ハルオ 次はもう負けられない勝負だ…!」
焦るガイル少佐、顔が初代からスーパーに変化するくらい焦っている。
「己の信念 忘れたわけではあるまいな」
久々登場、安駄婆。
その安駄婆の問に関して矢口君…。
良い顔してるぜ。
KOF95での対戦、矢口君が使うは龍虎チーム。
そして日高さんが使うは…
き、汚ねえッ!
隠しコマンドでルガールと柴船をチームに入れる日高さん。
ただ、「隠しキャラ禁止」となんて一言も言っていないのだこの勝負。
まあ、汚さで言ったら小学生の時の矢口君も中々でしたけどね。
そのツケ、まさか高校生になって返って来るとはこれまた皮肉な。
これにはガイル少佐も半分諦め気味だ。
いざ、勝負。
鬼のような強さのラスボス、ルガールの猛攻。
矢口君操る龍虎チームのタクマ、ロバートが簡単に散ってしまう。
残すはリョウ・サカザキ一人しか…っ
あれ、良い顔してる。
矢口君のリョウ・サカザキ、ルガールを撃破。
そして、中ボスの柴船もあっさり倒す。
焦る日高さん、その理由は…
使い慣れてなくとも強いキャラで闘うという戦略ミスだった。
だがそう思った時には時既に遅し…
矢口君、残されたリョウ・サカザキ一人で日高さんの隠しキャラチームを撃破。
どうでもいいけど、何で95で突如現れた空中鳳凰脚は採用されて空中龍虎乱舞は不採用だったんすかねぇ。
空中超必殺忍蜂はKOF13と14で採用されましたよね。ああぁ~、また空中大蛇薙復活してくんないかなぁ~、あれカッコいいですよねぇ~
という私の空中で出せる超必殺技の話なんてどうでも良いと読んでいる全員が思っているころ、二子玉川フェリシアちゃん₍長ぇよ₎が言う。
「これで1勝1敗…」
最終決戦…!!
日高さんも緊張はMAXのようだ。
こいつはコイツで何考えてるか分かんねぇ。
矢口君はビシャモン。
日高さんはフォボスで勝負。
もう隠しキャラだとかそんな小細工はない。
そして勝負は始まる -
ちゃんと受け止めて 矢口君
私の気持ち……!
やっぱ日高さんルートに変えても良いんじゃ・・・と思うこの日高さんの可愛さ。
格闘ゲームやってて「受け止めて私の気持ち!」って。
控えめに言って最高ですとしか表現ができない。
さて、そんな乙女心MAXな感じで勝負に挑む日高さん。
矢口君の方はどうだろうか。
なんか範馬刃牙っぽくなってた。
アーケードのレバーやボタンを「ちゃっ!」とか言って操作しそうだ。
「ちゃ」でなく「ぬん」としか言わないビシャモンではあるが、矢口君と日高さんの激闘は既に始まっているのだ。
フォボスで上手い事応戦するも…
まずは矢口君のビシャモンが先制。
だが、日高さんも負けない。
「絶対に勝つ…!!!」
日高さんには勝ちたい理由がある。
あぁ。日高さんカワユス(*'ω'*)
俺がハルオならさっさと付き合ってこの漫画終わらせちゃうよ、本当。
そして、ヴァンパイアハンター対決、最終ラウンドへ。
「・・・ハルオ」
その最終ラウンド中、誰かが話しかけてきた。
「この…師弟対決…負けるわけにはいかない…」
やっぱりこの人。頼れる少佐、ガイルだった。
「確かに彼女も今まで積みに積み重ねてきた」
「が」
「ハルオもハルオで 必死に努力した事を俺は知っている。」
ガイル少佐、ハルオの努力を見てきたという。
え・・・偉い。(; ・`д・´)
今までクズとか言ってすみませんでしたホント…。
他にはどんな努力をしてきたのでしょうか。
「残った給料を節約するためあえて遠方の安いゲーセンに出向いていた事」
家に金入れてる話の後にされると何か…こう…薄れますね…。
「50円2プレイのゲーセンに足しげくかよっていた事!!」
何か、こう…
「さらには落ち武者について調べていた事…!!」
他にないんすか、少佐。
わ・・・解りました。
しゃがみ小キックが入れば…
一撃でも入れば日高さんは矢口君に勝利できる。
ガイル少佐がハルオの努力を語っている最中、勝負はそこまで進んでいた。
矢口君に勝って恋人同士な事をたくさんしたい日高さん。
もうすぐ終わりを迎えそうな勝負、そしてその目には涙があった。
また、ガイル少佐の声が聞こえた。
「相手の小足の刹那に」
「あの子の影を見るか」
恋をしているのは、日高さんだけではなかった。
矢口君は、大野さんが好きなのだ。
それは、ハルオがやっと気が付けた、間違いない気持ちである。
日高さんがこの勝負…
負けてしまったのは自分が矢口君を想う気持ちが
ハルオの、大野さんに対する気持ちの大きさに
負けたという事なのかもしれない。
10-CREDIT:「イヤな性格になるんです」
「…ど~だ日高…ッ 見たか俺の実力…!!」
付き合うとか付き合わないとかの真剣勝負。
勝者は矢口君だった。
「今でも手の震えが収まらねぇ」
矢口君は日高さんをゲーマーとして認める。
イー・アル・カンフーから始めろ!とゲームの腕前では完全に見下していた矢口君を「手の震えが収まらねぇ」とまで言わせた。
矢口君としても嬉しいのだろう、大野さん以外に自分と対等、いやそれ以上に戦える人に出会えて。
この興奮、懐かしい。
中学生くらいの自分も相手は女の子ではなかったが、ゲームセンターで乱入し、いつも勝てなかった知らない相手を倒した時、似たような興奮をしたのを覚えている。
日高さんが自分の恋路を賭け、必死に今まで闘っていたいた事を忘れてただただ楽しんでいたクズ、鉄拳制裁を喰らう。
この漫画、何故女性はみんな暴力的なんだろうか。
やはり格闘ゲームというか…犯罪者が銃殺系のテレビゲームばっかりやっているとか報道されてしまうのと何か関係があるのだろうか。
あの日高さんがカチキレてらっしゃる。(;'∀')
あの大人しい日高さんが…
ハルオ…相当愛されてるのか…「見たか俺の実力…ッ」で相当怒らせてしまったのか…
私の見解では多分両方だ。
何か発言が子供っぽくなってきている日高さん。
これは多分、矢口君をうしろで見ていたせいだと私は思う。
夜ゲーの方々からも日高さんの想いに応えない矢口君は嫌われる。
「この矢口って野郎をひんむいて刺身にしたれ」
やはりゲームばっかりやってる人はやっぱり報道されてしまう日が来るのだろうかという心配すらしてしまう。
矢口君、刺身にされる前にゲーセンを去る。
怪しさでいっぱいだった二子玉川フェリシアちゃん₍今更ニコタマちゃんも遅いよなぁ₎は、日高さんを慰める。
「大丈夫?小春ちゃん…」
やっと怪しくない所が見れて良かったです。
「だめ…悔しくて仕方ない…」
日高さん、クズに対するムカつきも相当だったろうが、やはり悔しさもたくさんだったみたいだ。
だが、ニコタマちゃん₍今後これで呼びたいと思います₎は勝負中、見抜いていた。
「小春ちゃんに欠けていて…矢口君にあるもの…」
「小春ちゃんの勝利への執念に対して…
矢口君はゲームを楽しみながら勝負している…」
もしかしたら矢口君の本当の勝因は、こっちかも知れない…。
負けてしまった日高さん…。
帰宅中、矢口君について考える…。
「全然かっこよくもないし…鈍感だし…」
「何考えてんのかわからないけど…」
なんとか、矢口君のダメな所を見つけて少しでも気を落ち着かせようとしているのか…。
だが…
彼女はまだ、矢口君を諦めきれずにいた。
勝負から数カ月…
後日、ゲーセンにて遊んでいた矢口君と
偶然バッタリ出会う矢口君と日高さん。
「なんか久しぶりだなぁオイ」
別に変らない。あの日の勝負を境に気まずくなったりしないのが矢口君の良い所だ。
日高さんは今も気にしているようで、逆に何も気にしていない矢口君に不満といった表情だった。
「…あの時以来だね…どうしてた?あれから…」
と、普通を装う日高さん、本当はまた顔に張り手でもしてやりたい気持ちでいっぱいであろう気持ちをクッと堪える大人の魅力だ。
「いつも通りゲーム三昧だよ」と、本当にそれ以外取柄も趣味もないんだなぁと思わせる矢口君。うん、彼は第一巻の1話目からそんな奴だったわそーいえば。
「大野さんと会ってないの?」「うん」
「家に行ったりしないの?」「いや家知らないし…」
「電話とかしないの?」「番号知らないし…かけたとしてやりとり出来るのか…」
日高さん、攻める。
とにかく矢口君と大野さんの関係が気になってしょうがないみたいだ。まだ。
日高さんにはそうは思えなかった。
どうしても矢口君と大野さんは深い関係に思えてしょうがなかった。
でも、矢口君は嘘をついているようには見えない。
納得できない日高さん。カワユス(*'ω'*)
「私が貸したプレステ使ってる?」と最後の質問。
「ときめきメモリアルやってる」
「え…矢口君が!?」と驚く日高さん。そら驚くよね。
「…そう…女心を勉強するって事で…」
確かに彼は少し勉強した方が良い。
全く女心が理解できなかったからこそ
こうなった訳ですし。
日高さんは気付いてしまう…。
「女心を勉強するって事は大野さんのためにやってるって事でしょ?」
「…私のプレステで!!」
日高さん、やっぱり何か子供っぽくなってる気がする(; ・`д・´)
「今すぐ私のプレステ返して」と怒り気味の日高さん。
そもそも振った女相手に女心の勉強をしてるとか言う辺り、やはり矢口君には女心の勉強が必要ですよねと改めて感じます私。
ハルオ、ヘコむ。
そしてちょっと反省しちゃう日高さん、カワユス(*'ω'*)
が、なんとかプレステを返却期間を延長してもらった矢口君。
日高さんに言われる。
「そのかわり 私にも爆弾があるって事…覚えておいてよね」
大野さんのためにときメモで女心を学ぼうとする矢口君…
日高さんに爆弾マーああぁ日高さん、可愛すぎる。
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ゲーセンにてパイロンにハメられていた。
その対戦相手は…
「我らの心の華…日高氏の心を打ち砕いた罪」
「その裁きを画面上で受けるがいい」
多分、夜ゲーの方々だった。
あの対戦の日から一方的に嫌われる矢口君、だが…
「ちょっとちょっとアンタたち!!」
「よってたかって何やってんのよ!!」
ニコタマちゃん登場。ゴスロリでない彼女は至って普通である。怪しくない。
ついでにニコタマちゃんの後ろには心の華、日高氏も居る。
だが、そんな事より…
で、でけぇ…(;゚д゚)ゴクリ…
に…ニコタマちゃんじゃなくて…二個玉じゃんじゃないか…₍意味不明₎
「同じプレイヤー同士仲良くしないとでしょ」
お母さんだ、お母さんとしか思えない発言。
ニコタマちゃんのおかげで絡まれる矢口君はなんとか無事に。
「ま、いいや バーチャ2対戦しようぜ」と日高さんを誘う矢口君だが…
あっさりフラれる。
何だか矢口君に冷たい日高さんに夜ゲーの方々はウキウキ。
「日高氏は目障りだって言ってんだよ なんで気付いてやらねーんだオメーは!!」
「ねぇ!日高氏 そうでしょお?」
と、矢口君の事を諦めずにいる日高さんに「そおでしょお?」と同意を求める夜ゲーの人。
あのな、日高さんはそれでも矢口君が好きな訳なんだよ。
鬼太郎みてーな髪型と目ぇしやがって、少し黙ってろってんだよ!!
日高さん…ッ!?
矢口君、ゲームセンターを後にする。
彼にとってゲームセンターは聖域、居心地が良い場所のハズなのだ。
なのにゲームをやらずしてこの居心地の悪さ。
こんな居心地の悪いゲーセンは初めての事だったのかもしれない。
「ちょっと…小春ちゃん ダメじゃないのよ」
怪しくないニコタマちゃんはとにかく普通のお姉さん。
だが、そんな事より…
で…でけぇ…(;゚д゚)ゴクリ…
「あんなイジワル言うの…小春ちゃんらしくないわ…」
ニコタマ姉さん、何だかいつもと違う日高さんに話を聞く。
「最近矢口くんの前だと イヤな性格になるんです」
改めて・・・恋ですね。
好きな人に意地悪したくなっちゃうのは小学生から高校生、そして男女共通という事なのでしょうか。告った後にそうなるのかはよく解りませんが。
あのー…日高さん…(`・ω・´)
11-CREDIT:「私の恋人にツバつけないで」
「渋谷勢との対決…!? 全然聞いてないんだけど…」
ついでに読み方は「ミゾノクチ」だ。「ミゾグチ」ではない。
矢口君や大野さんがプレイしている場所も当然溝の口。
が、実はニコタマちゃん率いる夜ゲーの方々は「溝の口勢」とか呼ばれている。
という訳で渋谷のゲーマー達「渋谷勢」と「溝の口勢」は勝負する事になっていたのだが、日高さんは「聞いてない」とあまり乗り気ではない。
「そうやって交流の場が広がるのもすばらしいことよ」
池袋ウエストゲートパークの縄張り争い的な感じなのに「交流みたい」となんとか日高さんを説得するニコタマちゃん。
日高さん的には渋谷勢と闘っている場合ではなかった。
「う~この前のこともあやまりたいのに…」と矢口君に冷たくしてしまった事をとても気にしている。
そして、その日を境に矢口君はいつも遊んでいる溝の口のゲーセンに顔を出さなくなってしまったのであった。
何故、矢口君が溝の口のゲーセンに現れなくなったのか…。
日高さんに冷たくされてから、彼は渋谷のゲーセンに通う事にしたようだ。
そして、その渋谷勢の中に矢口君が居るらしいという情報を得た溝の口勢。
矢口君が渋谷に居るらしいという情報はどんどん流れる。
「ナウな服で色気づいちゃってもう…」と大野家の執事、じいやにも話す矢口ママ。
じいやの車の後部座席に座る大野さんにも矢口君は渋谷に居るらしい、という情報が届く。
そして・・・
渋谷勢vs溝の口勢の対決が始まる。
溝の口勢が勝利した際に渋谷会館が奪われてしまうらしい勝手に大規模な戦いだった。
ちなみに勝負するゲームはSEGAの「ファイティングバイパース」だ。
久々に会うも、敵同士として再会する矢口君と日高さん。
矢口君は帽子までかぶってナウな服で色気づいちゃってもう、である。
そして渋谷勢が勝ったら…なんと溝の口を貰えるらしいが、いらないとの事だ。
「何そのまっくろけな格好…似合わないよ」
「だっていつもの格好まわりのやつらがダセーって…」
「矢口君は自然な服装が似合うと思うけどね」
と、まだちゃんと仲直りはできていない感じでおしゃべりする二人。
それを一人、面白くなさそうに見ている人が居る。
矢口君の横に居る、この人だ。
「矢口くん~♬チョー応援してる~☆」
彼女の名前は「マユマユさん」というらしい。
矢口君が渋谷勢となった時、なんだか仲良くしてくれるお姉さんだ。
「溝の口のやつらなんてぶっとばしちゃって~♡」と、喋る度にこんだけ☆やら♡やらつけまくる人はマユマユさんかヒソカくらいしか漫画業界に存在しないのではないだろうか。
ヒダカ♠、マユマユさんに怒り狂う。
自分は矢口君の手すら握った事もなく後ろから見てるくらいしかした事ないのにも関わらず、こんなポッと出の女に余裕で先を越されたからか、訳解らない顔になってしまっている。
とにかく怒る日高さんの取った行動…それは…
「先鋒…私にやらせてもらえますか」
溝の口勢vs渋谷勢は、幕を開ける。
・
・
・
・
怒り狂う日高さん、とにかく強い。
10人対10人の総当たり戦らしいのだが、先鋒の日高さんで4人抜き。
「怒りで強くなってる…」
ニコタマちゃんがそんな事を感じているうちに2人追加で6人抜き。
だが、日高さんの快進撃に渋谷勢も黙ってられない。
「来る日も来る日も母ちゃんの財布から金を盗んだ…
のべ1万6千円分の実力を見せてやる」
と、渋谷勢、矢口君より遥かにクズ男が日高さんに挑む。
が、登場から1コマで死亡。
日高さん、8人抜き。そして割愛させて頂くが9人目も即餌食となる。
そして10人目は矢口君だった。
ニコタマちゃんも「またこの光景」と日高さんに驚いている。
「矢口くん~がんばって~♡全部勝ったらイイことしちゃう~♡」
と、マユマユさんは先鋒で大将戦まで行かれている事の意味が全く解っていないといった感じで矢口君にラブビームである。
「は…はい?」とか言えてしまうあたり、ときメモの効果はあまりなかったようだ。
いつだったか自分の交際を賭けた勝負は負けてしまったが、今回は溝の口勢と渋谷勢として闘う矢口君と日高さん。
日高さんは今、一体どんな気持ちなんだろうか。
殺意の波動に目覚めそうな気持ちでいっぱいだった。
日高さんのハニー、矢口君のバンをボッコボコに。
「日高と比べて明らかにやり込みがたりてねぇ…」と諦め気味な矢口君。
殺意の波動に目覚めて猛ラッシュをかける日高さんハニー。
そんな日高さんはポッと出の宿敵、マユマユが話しているのが聞こえた。
「マユマユ アンタもしかして矢口くんのこと狙ってる?」
「まぁねぇ ウブでかわいいじゃん」
「あんなチョロそうな男…」
「脱いで押し倒しちゃえばイチコロよ」
それを聞いた日高さん。
目つきが変わる。
矢口君をハニーでさっさと倒し、マユマユの所へ向かう。
「ねぇ」
「私の恋人にツバつけないで」
12-CREDIT:「むかつく男…!!!」
雨が降って来た。まだ渋谷勢と溝の口勢は争っている。
「ゲームを使って争うなんてバカげてるわ」
だが矢口君と日高さんは、溝の口勢と渋谷勢の争いから二人で抜け出していた。
「…さっきは…ごめんね…」「「私の恋人」とか言っちゃって…」
日高さんも何故あんな事を言ってしまったのかは解らない。
ただ、矢口君を押し倒せばイチコロみたいな発言に腹が立った、という事は事実のようだ。
「ああ言って離してくれたんだろ?別にあやまることないよ」
恋人宣言をされても何も気にしない矢口君。
だが、日高さんは「私の恋人」宣言したからだろうか。自信でもついたのだろうか。何かが違う。
「別にあやまることないよ」の次の会話がこれ。
なんで?と流石に「日高さん応援部部長」の私ですらそう聞きたくなる。
「してよ」
可愛すぎる日高さん。これに矢口君の返事は…?
ハルオ…ッ!?
き、君には大野さんがいるじゃないか!どうしたんさ!
て、思ったけど、別に付き合う訳でもないし、まあ平気か。
あんだけ攻めたくせにOKされると緊張する日高さんカワユス(*'ω'*)
日高さん、念願の矢口君とのデートがまさかこの日、叶う。
嬉しそう、とっても嬉しそうな日高さんだ。
ROUND1:エアホッケー
12対0で矢口君の負けみたいだ。
日高さん、快勝している事より、矢口くんと一緒に居るからか、とても楽しそうだ。
「お前はそんなに負ける俺の顔が見たいのか」
その問いに対し日高さん
小悪魔カワユス(*'ω'*)
ROUND2:IDEA₍イデア₎
私も知らないのだが、矢口君曰く「二人乗り体感型レースゲーム」なんだそうだ。
乗り込む二人、そしてなんと表現するのが正しいのか。。
何かのスイッチがオンになる日高さん。
「せまい所がダメなやつはキツいな…」というのが矢口君の感想。
「でもカップルには需要あるね」というのが日高さんの感想。
「なんでよ?」と問う矢口君。
日高さん、攻める。
が、矢口君に全然効かない。
だが、日高さん…
攻める…ッ
が、効かない。
矢口君、このガードの硬さがときメモで得たものなのだろうか。
日高さん、今日はとにかく攻める。
だが、上手くいかない…がんばえええぇ(*'ω'*)
その頃、渋谷勢…
溝の口勢との戦いが終わり、ゲーセンにグダグダしていた。
そんなゲーセンにて、マユマユさん、愚痴る。
「マジか…ハルオがあんなかわいい子と…」
「超ムカつく」
「二人でコッソリフケちゃってさ~~~」
「きっと二人は渋谷のどっかでイチャこいてんだろな~~」
・・・ゲームをしていた人間の会話ではない。
何か知ってると思ったら合コンが終わった後の反省会の会話だ、これ。
そんなマユマユさんの愚痴…
この女の子の耳にも入っていた。
「落雷?二子玉で?」
遊ぶだけあそんだ矢口君と日高さん、帰ろうとするも電車が運休していたようだ。
「復旧の見込みもわからねぇと…」
ちょっと焦る矢口君。
そう、彼は紳士なんだ、とにかく優しい男。
女の子を連れまわして夜中になる訳にはいかないのだ、彼の美学的に。
日高さん、攻めすぎ。
矢口君に事など、何も気にしない日高さん、過激に。
攻めてる…というか…
キメる気だ…この子…(;`・ω・´)
まあ、高校生だしね。
とりあえずファミレスに入った二人であった。
沈黙、そして見つめる日高さん。
笑っちゃった。
「こんなカッコ良くもなんともない男がどうしてこんなにモテるんだろ」
と、ぶふふふふとあまり可愛くない笑い方をした後にディスる日高さん。
「矢口くんはかわいいよ」
いや、あんたが一番可愛いよ(*'ω'*)
「なんでこんな一緒にいて楽しいんだろ」
なんだか妖しい雰囲気を出し始める日高さん。
「楽しいのは共に触れてるゲームじゃないのか?」
「ゲームだけじゃないよ…矢口君だからだよ」
日高さん、べらぼうに攻める。
「矢口くんが誘ってくれたらやるよ」
日高さん、そらもう攻める。
「日高 最近なんのゲームやってんだ?」
「ソウルエッチ」
日高さんエロス('ω')ノ
とにかく日高さんと一緒に居るも矢口君の口から出てくる話題はゲーム、ゲーム、ゲーム。
日高さんは今、ゲームが好きな女子ではない。
矢口君に恋をする女の子なのだ。
そう、最初に応援したくなったこの頃の日高さん。
今、矢口君の目の前にいる日高さんは変わった。
修学旅行で一緒に京都へ向かった時、旅館の前で服を掴んだまではできたが
「もう少し一緒に居たかった」という事を声にできなかったあの頃の日高さんではない。
ゲームも後ろで見ている事しかできなかった日高さん。
そしてそんな自分を見てくれなかった矢口君。
見てもらえるよう、日高さんは努力した。
努力の甲斐あって、肩を並べられるようになった。
後ろで見ているだけでなく、並べるようになった。
でも、矢口君は見てくれなかった。
自分が矢口君を見ているように
矢口君も大野さんを見ていたから。
矢口君にゲームで勝つことにより関心を得て見てもらえると思ったのに
勝っても勝っても大野さんを見ていた。
そしてこんなに想っているのに自分の知らない所で大野さんと仲を深めていた。
悔しかった。そして焦った。
だから矢口君に大野さんをどう思っているのか聞いた。
でもその返事が怖かった。
だから告白した。
自分が矢口君を想う気持ちは嘘ではないから、返事が来る前に告白した。
「私は矢口君の事が好き」
交際を賭けた勝負では負けたけど、それくらいで気持ちは曲げていない。
「私は矢口君の事が好き」
その気持ちは今も変わらない。
だから -
思っている事全部言える日高さんに変わった。
朝になっていた。
このブログを書いている私が大人として心配なのが、保護者に連絡が行ってないので心配をかけているんじゃないのか二人とも…!?という事と日高さんの処女だけだ。
ラブホでなく、ファミレスから出てきた二人。
ああ、おじさん心配したよぉ(;´・ω・)
無言で駅まで歩く日高さん。
その足が、止まる。
「夢だけじゃ満足できない」
どういう意味なんだろうか。
夢…。
あ。
「最近 矢口くんにハグされる夢ばかり見るんだ」
日高さん、ハルオに願いは通じなかった。
だが、ハルオに対する想いも我慢の限界だった。
「どんな気持ちでアプローチしてるのか…矢口くんには一生わからないでしょうね」
この表情、矢口くんも通じなかった訳ではないと私は思う。
ただ、もう書いている私は高校生をとうの昔に過ぎたから解るのだが…
実際、こんな状況になってもどうしたら良いのか解らないんだよねぇ、高校生なんて。
日高さんもこのなんとも言えない表情。
悔しいのだろうか。悲しいのだろうか。
それでもまだ矢口君を諦めていない、ふうにも私には見える。
「ギュッとして 一生のお願いだから…」
それで満足なのだろうか。
そうすれば諦めがつくのであろうか。
ハルオがギュッとする事でこの日までの日高さんとの事は全て終わるのだろうか。
ハルオが抱擁する事により、本当にそれで終わるのだろうか。
ハルオがギュッとする事によって日高さんが満足するのであれば…
ハルオは自分の中で大野さんを裏切っている事をした、という事になるのだろうか。
別に大野さんとハルオは付き合っている訳ではない。
だが、それを自分に許さないのがハルオの…男としてのケジメなのだろう。
よく考えろ、ハルオ。
だが、今そこで泣いている日高さんをこれ以上悲しませるのはどうなんだろうか。
大野さんの想いを貫き通すか、日高さんに今だけでも気を許すか…。
ハルオ…
男を見せろ、矢口ハルオ…ッ!
ハルオ…ッ!!?
ハルオが選んだのは…今目の前に居る日高さん。
この一瞬だけ、「ギュッとして」という言葉に対し行動で返事をする。
矢口君は今、この時だけ…大野昌でなく日高小春に気を許した。
別にこの一瞬、日高さんの願いを叶えてあげたからと言って矢口君の大野さんに対する気持ちが変わる訳でもないだろうし、日高さんに気移りするようなことも多分ないだろう。
今、この時だけ。
この時だけ日高さんと矢口君は抱き合う男女。
ただ、それだけだ。
ただ、それだけ。
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いかがでしたでしょうか。
「どちらのヒロインが選ばれるのか解っている」負けヒロイン、日高小春の主人公と正ヒロインの関係を引っ掻き回しっぷりは。
一応、私の解釈や勝手ではございますが、日高さん目線でこの記事書いたので、何で大野さんが抱き合う二人の前に急に現れたのか、そしてこの後どうなっちゃうのかは…是非単行本を買って下さい、いやマジで面白いから!
そして、こんなに長々と紹介して言うのもアレなんだけど…
わたし全然大野派だから。
【▼続編】